業界記事

【関東整備局就任インタビュー】 若林伸幸局長「経験を生かして全力で」

2021-08-17

就任の抱負を語る若林局長
 7月1日付で関東地方整備局長に就任した若林伸幸局長は「1990年に当時の建設省に入り、30年間、建設・国土交通行政を担当してきた。局長という立場は一連の勤務の集大成となる。これまでの経験を踏まえて全力で職務に当たりたい」と決意を示す。また「2021年度を『インフラDX元年』と位置付け、デジタルデータと情報技術を活用し、建設業や関東整備局の文化・風土および働き方の改革に取り組みたい」と強調した。
 関東整備局管内の職に当たるのは18年の企画部長以来、3度目となり「全人口の約37%、4600万人が生活しており、GDPは約4割を占めている。さらに大企業の約半数が集中し、首都東京を有する日本の中心」と説明。続けて「関東管内のインフラ整備を進める組織の局長という大役を担うこととなり、強い緊張感を持つとともに身の引き締まる思いだ」と話す。
 7月に開催した第1回インフラDX推進本部会議については「建設生産プロセスの変革による抜本的な生産性、安全性、効率性の向上、魅力ある建設現場の構築、整備局若手職員などへの働き方改革を目指す」と前置き。具体的には「これまで河川と道路に設置していたワーキンググループを営繕、防災、総務、建政、用地の全ての部署に設置し、局長がトップに立って進める。また大量のデータを扱う観点から、サイバーセキュリティの幹事会も新設した」と説明。さらに「コロナ禍で在宅勤務が多くなり、対面での仕事が減っているため、特に若手職員の取り組みへの参加を期待している」との認識を明らかにした。
 フレームワークモデル工事の試行推進は「19年の東日本台風による災害復旧工事から導入し、21年度も総合評価方式を付加して試行継続している。技術者や労働力、資機材の確保が困難な地域において、競争参加者が少数と見込まれ技術難易度が比較的低い工事に適用している」とし「受注者へのアンケートでも今後の参加意欲について、89%が『非常に参加したい、やや参加したい』と回答している。今後も、円滑な工事発注を進めるため、不調・不落対策の一環として着実に取り組んでいきたい」と意気込む。
 思い出に残る仕事は「いろいろあって一つに絞れない。1995年の旧建設省都市局に勤務していたときに阪神・淡路大震災、国土交通省大臣官房付だった2011年の東日本大震災、15年には同水管理・国土保全局で鬼怒川決壊、さらに中国整備局河川部長の18年には広島豪雨を経験した。それぞれの災害における復旧・復興や法整備が印象深いものだった」とした。
 
【略歴】わかばやし・のぶゆき
 1990年京都大学大学院工学研究科土木工学専攻修士課程Ⅰ種(土木)、同年関東地方建設局企画部企画課採用。四国地方建設局河川部河川計画課長、内閣官房内閣官房副長官補付、近畿地方整備局企画部企画調整官、中国地方整備局河川部長などを経て7月1日から現職。岡山県出身、56歳。趣味は国内の城巡りで、赴任地での江戸城、姫路城、大阪城、松江城などを見てきた。
 

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