業界記事

【国土交通省就任インタビュー】 大臣官房技術調査課長 森戸義貴氏「運用指針の浸透着実に」

2020-09-02

 国土交通省大臣官房技術調査課の森戸義貴課長は「技術調査課は国交省の技術政策の窓口であり、その名に恥じない仕事をしたい」と抱負を語る。改正品確法に基づく新たな運用指針について今後の着実な浸透が重要となる中で、前回の指針改正に携わったことを振り返り「四方八方を向いていた人たちが、何となく同じ方向を向いてきた感じはある」としながら「都道府県・政令市まで進んできたが市町村まではどうするのか。一歩一歩着実に進めていく必要がある。調査・測量・設計も対象となったので、工事のレベルにどう近づけていけるかも課題」との考えを示す。
 建設業の働き方改革に伴い、施工時期等の平準化、週休2日確保、適正な工期などは一定程度進んできたとの認識を持つ。ただし「本当に意識をしないでできるようになっているかと言えば、まだそこまでは行っていない。声を掛けている間はやるが、それがなくなったら止まるのでは意味がない。システムとして定着させることが引き続きの課題になる」と話す。
 i-Construction(i-Con)の今後の展開に向けては「業界が先鋭化した二等辺三角形になっている感じがする。ICT施工は直轄工事よりも小規模な、数千万円の工事でも進めていかなければいけない。i-Conと言うと難しい、高度なものという意識があるかもしれないが(現場の生産性を高める)身近なことからでも始められるという意識付けが必要。地元の中小建設会社でもできることがある」と取り組みを促す。
 省内横断的な施策の検討が始まったインフラ分野のDX(デジタル・トランスフォーメーション)に関しては「いろいろなところでデータとデジタル化を進めていかなければいけないのは世の中の流れ。i-ConではないDXがあり、DXではないi-Conもある。国交省の施策全体で進めていきたい」とした。
 
【略歴】もりと・よしたか
 1991年大阪大学大学院工学研究科土木工学専攻修了、建設省入省。国交省国道・防災課国道事業調整官、大臣官房技術調査課建設技術調整官、和歌山県県土整備部長、近畿地方整備局企画部長、総合政策局公共事業企画調整課長を経て本年7月21日付で現職。1966年9月26日生まれ。京都府出身。
 

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