業界記事

【新潟発+記者の眼】 北陸地整のICT活用工事は本年度23件

2016-06-07

 北陸地方整備局は本年度のi-Construction(アイ・コンストラクション)の取り組み方針を決めた。ICTの全面的な技術活用では23件(公告済み8件含む)の工事を発注する。ICT活用は原則1000立方m以上の土工工事が対象。土工を含む舗装工事でもICT活用工事を2件予定している。ICT活用に向けては講習会と研修会も開催する。
 CIMの取り組みでは、2017年度以降に予定している河川や道路の大規模な工事のうち、構造が複雑で施工や維持管理を行う際、効率的な活用が期待できる構造物(橋梁、床固)の詳細設計を委託する。大河津分水路の床固や切土で着手済みだが、今後も委託する案件を抽出していく。また、同局と民間会社により「北陸CIM土工活用推進検討会(仮称)」を今後、設立する。
 コンクリートの工規格化では製品を積極的に活用する予定。これまでの事例をもとに採用事例や活用効果を掲載した「北陸地方のプレキャストコンクリート製品活用事例」を作成しており、参考資料として使用する。
 施工時期の平準化に向けては局内関係各課により連絡会を設置し、一層の推進を図るとしている。
 
〈記者の眼〉
 アイ・コンストラクションの柱の一つであるコンクリート工の規格の標準化は、産学官の検討会で要素技術の検討が進んでいる。プレキャストの大型構造物への適用では、長スパンの桁や大型ボックスカルバートなど従来は現場打ちでしか行われていなかった構造や部材について、継ぎ手部の課題を解決し、プレキャストを活用できる環境整備を目指す。
 北陸の取り組み方針では、大型ボックスカルバートを工期短縮などプレキャスト製品の活用効果が高い現場条件の構造物で積極的に活用していく考えを打ち出した。冬期の作業条件が厳しい北陸ではコンクリート構造物のプレキャスト化等が比較的進んでおり、5月には具体的な活用効果、コスト比較、採用例を整理した事例集をまとめた。今後、コンクリート構造物の施工方法を現場打ちにするのか、プレキャストにするのかを比較検討する際の参考資料として活用を想定している。
 事例集では大型ボックスカルバートの活用についてコスト縮減に加えて、現道交通の安全確保など経済性以外の効果があるとされており、今後は生産性向上の観点からの効果検証が期待される。
 

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