「われわれを必要としているのか―」。日本建築事務所協会連合会の大内達史会長が語気を強め、遠藤利明国務大臣(東京五輪の担当大臣)に詰問した。
5月31日に開かれた自由民主党建築設計議員連盟の総会で、司会を務める事務局長の山本有二衆議院議員が「せっかく大臣が来ているので、国立競技場について聞きたいことがあれば」と水を向けた。大内会長は「こちらの要望に1年経っても回答も無く、話を聞き耳を持ってもらえず、やりかたも不透明」と最初のコンペを批判したあと、冒頭の発言に。日本の建築設計を牽引している技術者集団としての矜持が言わせたのか。
これに対して遠藤大臣は、あくまで会員の一人として参加したと強調していたが、「皆さんのご意見は真摯に取り上げ、取り入れ、一層のお力添えをいただきたい」と応えた。〈T〉