ある会議で公共工事に対する昔と今の地域住民の対応の違いが話題になった。昔は砂利道を舗装する工事を行うと地域の住民が交替でお茶を入れてくれたといい「たかがお茶一杯だが、それを飲むことで疲れが取れた。感謝されていた」と振り返る。ところが今は同じ舗装工事を行う場合、事前に案内を入れても「振動がする。騒音がうるさい。いつまで工事をやるんだと怒鳴り込まれる」ため、「これではやる気にならない」と頭を抱える。公共のための仕事に従事しているにもかかわらず、地域住民に感謝もされないのでは、やりがいを感じるはずもない。公共事業を取り巻く環境が大きく変わった現在、地域住民に昔のような対応を求めることは、果たして高望みなのだろうか。そうではないと願いたいが。〈K〉