業界記事

【国土交通省就任インタビュー】 建設市場整備課長 小笠原憲一氏「技能者に明るい未来を」

2018-08-27

 国土交通省土地・建設産業局建設市場整備課長に就任した小笠原憲一氏は、6年ぶりに建設産業に携わることになった。当時とは状況が全く異なるとしながら、建設業の働き方改革を着実に実施する考えを示し「長年課題になっていたものを一気に片付ける歴史的な局面に立ち合わせていただいていることをうれしく思う。身の引き締まる思いで仕事を進めたい」と抱負を語る。  建設産業界で取り組んでいる社会保険加入対策に関しては「法定福利費が現場の末端まで十分に手当てされていないという認識を痛感した。必要な法定福利費の金額が手当てされるということをいかに実現していくのかが大事。実効性が高く、何をすれば皆さんが理解して、納得してお金を払ってもらえる仕組みになるのかを考えなければならない」と話す。また昨年度に初めて実施した社会保険加入や賃金支払い状況等に関する実態調査を継続して行うことが重要とした上で「経年のデータの蓄積を見ながら、本当に実効性のあるものをしっかりと進めていく」との意向を示した。  建設キャリアアップシステムを活用した今後の施策展開については「若い人たちが入って来にくい原因の一つが自分の将来に明るい未来が描きにくい状況にあること。一枚のカードの中に、その人の履歴が積み重なっていく制度があることで初めて体力のピークを超えても個人が熟練したことに対する、ご褒美がもらえる。それができるのがキャリアアップシステムで、技能者の方々に明るい未来を展望していただくことができればと思う。技能者の能力評価と専門工事業の施工能力の見える化も併せてやっていく」との姿勢を見せる。  来年4月からの同システム本運用に向けては「入って良かったと言える制度を完璧に仕上げるために少しの時間の猶予をいただいたが、これまで以上にしっかりと協力を仰ぐ体制を取っていなかければいけない。私自身が売り手となって、その良さをご理解いただくための努力は最大限やっていきたい」とした。 【略歴】おがさわら・けんいち  1991年東京大学経済学部卒、建設省採用。国交省建設市場整備課建設産業振興室長、京都市副市長、国交省総合政策局官民連携政策課長、大臣官房参事官(税制担当)などを経て本年7月31日付で現職。66年5月生まれ。52歳。広島県出身。

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