業界記事

【建設産業政策会議】 大手、中小、専門工事別の企業評価も

2017-04-03

 国土交通省が設置した建設産業政策会議の第2回企業評価ワーキンググループが3日に開かれ、建設業における企業評価の在り方について議論した。公共工事での企業評価に関しては大手と地域中小建設業、専門工事業で分けて考えるべきという意見が出たほか、経営事項審査(経審)、発注者別評価、総合評価の各段階で、どの項目の評価を行うことが適当なのかを今後も検討することになった。また、民間工事発注者に対する企業評価情報の提供の在り方も今後の論点とした。  今回、議論に先立ち全国建設業協会(全建)の伊藤淳専務理事、群馬県建設業協会(群建協)の青柳剛会長、全国基礎工事業団体連合会(全基連)の幸保英樹専務理事が企業評価に対する意見を発表するとともに、神奈川県県土整備局が企業評価の取り組みを紹介した。  全建の伊藤専務は、企業評価全般に対して大手ゼネコンと地域の中小建設業は目指す方向性と求められる役割が違うため、全てを画一的な基準で評価するのではなく、分けて考えるべきとしたほか、地域の建設企業の防災活動への貢献状況など地域における役割をより大きく評価すべきと指摘した。経審に関しては技能者の直接雇用、建設機械の自社保有の積極的な評価を、競争参加資格審査では直轄工事におけるランク残留措置の必要性、一般土木Dランクの発注件数が極めて少なく、上位昇給のインセンティブが働かない状況の改善を訴えた。  青柳会長は群建協の正副会長・常任理事に対して行ったアンケート調査の結果を報告。経審における企業評価制度の在り方では働き方改革や生産性向上などの評価項目は将来的に大切としながら、高齢化や人口減少などで地域業者との差があるとしたほか、「評価項目が総合評価・工事評価等とのダブルスタンダードにならないか」と疑問を呈した。また、総合評価落札方式では若者だけではなく高齢者を評価する方式の検討を提案した。  幸保専務は専門工事業者版の経審が必要との考えを示した上で、全基連が独自で行っている「優良・適格業者選定制度」を紹介。認定された組合員の企業力を12項目に分けて評価し、インターネット上で一般公開しているとした。委員からは「先進事例として参考になる」と評価された。

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