業界記事

【三次元モデル】 ダム本体2件で実施/入札参加者に3Dデータ

2024-04-23

 国土交通省は三次元モデルを徹底活用したダム本体工事で、発注図書の段階で三次元設計データを提供する取り組みを進めている。すでに利賀ダム(富山県)、鳥海ダム(秋田県)の本体工事、および利賀ダム関連の法面対策工事で試行しており、今後は落札者や入札参加者といったデータを活用した事業者から感想や意見を求めていく。ダム関係にとどまらず、多様な工事への活用も視野に入ってくる取り組み。
 BIM/CIMモデルや点群等の三次元データを活用し、工事発注から完成まで三次元モデルを徹底的に活用する取り組み。現状では工事発注時は、二次元設計による2Dデータの提供。工事受注後に施工会社側に3Dデータが提供されているため、せっかく別途三次元設計を実施しても、技術提案や施工計画検討に活用されていなかった。
 試行では、入札参加者は応札時から3Dデータの提供を受けることができる。入札説明書の設計業務成果等の閲覧の項目にCIMデータの閲覧について示している。これにより技術提案の幅が広がるなど技術力の見せどころとなるほか、事前の検討段階から工夫できるなどメリットは多い。
 特に、ダム計画地はV字の急峻な地形で進入路が限定され、転流工や工事用道路工事を行っており、不特定の者が自由に見に行くことが不可能。また、建設予定地周辺には平場がほとんどなく、地形的制約を踏まえた施工計画等の技術提案で、施工条件を十分把握することが重要との観点から。
 利賀ダムは2月26日開札で清水・鴻池JV、2月28日開札だった押場地区貯水池法面対策工事は大成・東急・岩田地崎JVが落札している。なお、鳥海ダムは4月17日の開札予定。
 試行段階のため、落札者、応札者に意見を求める。実施効果が高く、評判が良ければ実施対象を広げる考えもある。

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