業界記事

【就任インタビュー】 強靱化を着実推進/松原誠上下水道審議官

2024-04-10

  
インタビューに応じる松原上下水道審議官
 
  
 国土交通省に水道事業が移管した1日、新たな役職の上下水道審議官に就任した松原誠氏。移管という「歴史的な局面で、審議官グループのトップとなることは、非常に光栄であり、その責任の重さを改めて感じている」と話す。能登半島地震を受け「耐震化の推進はじめ上下水道の強靱化に向けてしっかりと職責を果たしていきたい」と語るとともに「水道、下水道は文化が違うと言われるが、違いを乗り越えて一体となって持続と進化を追及していきたい」と抱負を語る。

 上下水道一体での組織運営のポイントとして、上水道は共に所管する環境省としっかり連携することを挙げる。水道として初めて地方整備局の組織にもなり、重要な役割を担うため、本省と地方整備局の意思疎通をしっかり行う。

 水道行政を国交省所管とした目的は機能強化であり「水道行政のあり方、仕事の仕方などで、変えるべき所は意識して変えていく必要がある。変えるべきでない所も沢山ある。水道と下水道が互いの長所を取り入れ、刺激をしあいながら全体としてパフォーマンスを向上できるようにしていきたい」とみている。

 政策の柱として「一つはインフラの管理や災害の対応などで国土交通省の強みを生かす。二つ目は上下水道一体で行うことによる効率的な施策推進。三つ目は流域の水管理、河川行政、水資源行政との連携。四つ目は、これらを通じた上下水道の基盤強化」と4項目を挙げた。また、ウォーターPPPについて、2024年度創設の上下水道一体効率化・基盤強化推進事業は30億円の予算があり「その中でウォーターPPPを進める自治体に対しての補助制度がある。しっかり進めていきたい」と話す。

 建設業界に対しては「特に水道の業界としっかり意見交換させていただき、積算基準などさまざまな検討にあげていきたい。また、自治体に対しても、しっかり適正な発注ができるようにしていく。下水道でも言ってきたがスライド条項、設計変更など発注に関する部分で、品確法を踏まえた適正な発注を求めていきたい」とした。

 趣味はオーケストラでコントラバスを演奏していたのだが、今は聴くのが専門になっているのだそうだ。
 
【略歴】まつばら・まこと
1991年京都大学大学院工学研究科修了、建設省採用。国土交通省北陸地方整備局千曲川河川事務所長、都市・地域整備局下水道部下水道事業課企画専門官、水管理・国土保全局下水道部下水道企画課下水道事業調整官、下水道事業課長、下水道部長を経て4月から現職。1966年8月29日生、新潟県出身。

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