業界記事

那須町、50戸程度、PFIを想定、年度内にも建設事業者公募、高久地区に優良賃貸住宅

2024-04-12

 那須町は、高久地区地域優良賃貸住宅整備事業(仮称)を計画している。東北自動車道那須IC付近の町有地1・3haに50戸程度の賃貸住宅を整備する方針。今月にもPFI導入可能性調査の委託者選考手続きを開始し、5月に選定する。ふるさと定住課によると、最短スケジュールは今年度末までに建設事業者の公募を始め、2025年6月頃に事業者を決定。契約後、9月から12月に地盤調査や実施設計を進め、26年1月から12月に造成や建設工事を実施。27年1月の入居開始を目指す。建物本体工事費(造成除く)は約12億円を試算している。
 建設地は那須ICの南に位置する高久甲字新田3591-10。敷地面積1万3111平方m。北側は主要地方道那須高原線に接している。東側では将来、主要地方道西那須野那須線黒磯那須バイパスが那須高原線と交差する予定。日本製紙(東京都北区)から3月議会の議決を得て取得した。現況は山林。
 町はPFI方式で定住促進住宅「ウイングヴィーナス」を駅や高校、行政機能が集中する黒田原地区に整備した。高久地区は那須塩原市の黒磯市街地に近いものの、アクセス道路の晩翠橋付近は交通が集中。朝夕を中心に渋滞が慢性化している。
 県のバイパスは現在、那珂川を横断する橋梁下部工などの建設が進められている。開通すると高久地区は黒磯市街地へのアクセスが格段に向上。那須ICや観光地にも近く、居住地としての利便性が高まる。
 町内は賃貸住宅が少なく、町営住宅入居率は約90%と高い。町に対して賃貸住宅を求める声が観光事業者などから多く寄せられているという。25年度に予定されるバイパス供用に合わせる形で、子育て世代や若者向け公営住宅の整備を構想。家賃を低く抑えた魅力ある居住環境を提供し、定住促進に結びつけたい考え。
 新住宅の住戸タイプは1LDK、2LDKを想定。国の地域優良賃貸住宅制度を活用し、建設費用の45~50%の補助を見込んでいる。
 町は住宅の整備にあたり、PFI導入可能性調査を実施。費用対効果の高い事業が実施できるよう事業スキームの精査や事業手法などを検討。調査業務は9月までに完了させたい考え。今年度当初予算には導入可能性調査業務委託料495万円を計上した。
 先行事例の「ウイングヴィーナス」はRC造3階建て21戸。22年1月から入居を開始した。間取りは3LDK(70平方m)。BTO方式で民間事業者が施設の設計と建設・工事監理を行った後、町に施設の所有権を移転し、維持管理や運営を実施している。

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