業界記事

　長岡市で14日、長岡商工会議所主催による２０２２年度第３回ＳＤＧｓ勉強会が開かれた。基調講演には小柳建設の小柳卓蔵代表取締役社長が招かれ「未来をとらえる働き方改革の考え方」と題する講話を行い、会場とオンラインで結んだ80人が耳を傾けた。
　小柳社長は自己紹介で「末っ子三男坊で会社を継ぐ気はなかったが、長兄に代わって継ぐことになった。建設業にはまったく関心はなかった」と述べ「この話で価値観を変えられれば」と前置きし、講話を進めた。
　業界内で積極的に進めているＤＸの目的については「自分の企業がしっかり経営できていることが前提。必要なコトに必要な時間を投資し、ＤＸによって働きやすくする。創業者である祖父の経営理念に通じる」と述べた。
　ＤＸは「見える化する文化に改革すること」とし「課題を見える化することが大事。ＳＤＧｓは見える化するためのツールであり、自社の課題を不便なこと、不安なこと、不満なことに分け、いつまでに解決するかを具体的に決めることが大切」と語った。
　具体的には「ＫＰＩとして目標を設定し、残業時間を月間一人当たり１・65時間、１回の会議を30分に抑えた」と述べ、ほかに「地図アプリ、基幹システムの開発など自社独自の工夫をしたが失敗もあり、中小企業ではＳａａＳを選んだほうが賢明と感じた」と取り組み事例を紹介した。
　小柳社長は「ＤＸ推進は、やるべきこととしてやっておきたい」と明言し「講演は長岡方面では初めて。三重県など県外で多く経験しているが、好評なら県内でもやっていきたい。今後は長岡でコワーキングスペースを開きたい」と講話を締めくくった。
【写真＝80人が耳を傾けた】