業界記事

【全国建設青年会議】危機管理産業としての役割果たす

2018-12-05

 全国建設青年会議の第23回全国大会が4日に都内で開かれた。大会テーマは「激甚化する災害から地域を守るために~東北からのメッセージ~」で、全国から集まった地域建設業の若手経営者など500人を超える参加者が、危機管理産業として果たす役割を共有するとともに社会資本整備の重要性を再確認した。
 渡辺大輔大会会長(福島県建設業協会青年部会長)は「いつ何時起こるか分からない災害に対して地域の建設業が十分な担い手を確保し、資機材を準備して、災害への備えを進めていかなければ、この脆弱な国土を守っていくことなど到底できない」と述べ、地域の守り手としての決意を示した。
 来賓の石井啓一国土交通大臣は「(東日本大震災で)自らも被災者でありながら最前線で尽力された貴重な経験を後世に伝えていくことが、まさに地域の守り手の確保につながっていく」とし、今後の建設業をけん引する若手経営者に対して大きな期待を寄せた。
 大会では国交省大臣官房の五道仁実技術審議官が「i-Constructionの深化と働き方改革の推進」について特別講演を行い、新技術の導入促進等に向け、先進的な取り組みを加速する施策と、一歩踏み出すための取り組みの両方を進める考えを伝えた。また新たに出てきた課題を踏まえて「現場を変えていくための取り組みをどう加速させていけるのか。今後とも議論できれば」と話した。
 続いて政策研究大学院大学客員教授の徳山日出男氏が「地域建設業の使命と伝承」をテーマに講演。東日本大震災発生時に東北地方整備局長として指揮した災害対応を振り返りながら、地域建設業が重要な役割を果たしたことを経験に基づき説明した。さらに「鎮魂・慰霊」と「教訓・伝承」が重要と強調し、地域の建設業を永続させるために実力を磨きながら世の中に伝える行動を促した。
 さらに京都大学大学院工学研究科教授の藤井聡氏がコーディネーターを務めたパネルディスカッションでは、東日本大震災で地域建設業が果たした役割や社会資本整備の重要性について関係者が意見を交わした。
 大会宣言では、地域の建設業は、いつ何時起こるか予測できない災害に真正面から立ち向かっていく危機管理産業として活動するほか、次なる災害への備えを進め、平時においても国土をつくり、守り、支えていく姿を地域から広く社会へ発信していくことを誓った。

【写真=若手経営者が地域建設業の役割を再確認した】

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