業界記事

県峡東農務 笛吹の農業基盤整備で測量設計着手へ

2018-11-29

 県峡東農務事務所は来年度から笛吹市の梅沢・日向山両地区の農業基盤整備を始める。桃やぶどうを栽培している地域で、区画整理や農道などの整備、鳥獣害対策などを行い、農業がしやすい環境を整える。来年度から測量・設計に着手し、2020年度着工、26年度完成を目指す。
 西関東道路・鎮目ランプから北へ約1㎞ほどの傾斜地。同ランプからフルーツライン(農道)を経て、ギリギリ車のすれ違いができる農道を上ると何段にもわたる畑が見える。対象地域は26hに及ぶ。
 整備内容は区画整理や農道・排水設備の整備、鳥獣害防止柵の設置など。区画整理では1区画の面積が狭く生産性が低い農地を整形・大区画化し、生産効率を上げる。整備面積は13hを見込む。
 農道は3路線、計780mを整備する。現在は道幅が狭い上、急傾斜のため通行に危険が伴う。このため新たに農道を引き直すなどし、作業車が通行しやすくする。
 排水設備は現在6hの畑に整備されているが、新たに7h増やし13hにする。水量は現在の1秒あたり6・39リットルから9・74リットルに向上させる。スプリンクラーなどの散水設備も充実させる。現在の設備は1988年建設と整備から30年が経過している。
 この辺りではシカやイノシシによる被害が深刻なため対策を強化する。現場北西にある「春日居ゴルフ倶楽部」との間に3000mにわたり柵を設置し、畑への浸入を防ぐ。
 同事務所は本年度、整備に向けた基礎調査を実施。公共事業の計画について審議する県公共事業評価委員会では、「実施が妥当」との評価を受けた。総事業費は約13億円。来年度は測量・設計に5000万円程度投入する見込みだ。着工は翌2020年度を予定。工事費は20年度1億円、21~25年度は各2億円、最終年度の26年度は1億5000万円を見込んでいる。
 地元の農業者は「せっかく苦労してももを作っても、シカの口が届く範囲は全部食べられてしまう。柵を作っても押し込まれて隙間から入られる」と被害に頭を抱えている。


【写真=壊され隙間が空いたシカ防止柵】

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