業界記事

【バリアフリー基本方針】 地方部の旅客施設も目標に追加

2020-11-20

 バリアフリー法に基づく基本方針の整備目標見直しを進めてきた国土交通省の有識者検討会が、次期目標を含めた最終報告をまとめた。2021年度以降の次期目標では、ハード・ソフト両面で地方部を含めて各施設等のバリアフリー化を一層推進するとし、平均利用者数が1日当たり2000人以上3000人未満で移動円滑化基本構想の生活関連施設に位置付けられた鉄軌道駅・バスターミナルも原則として全てバリアフリー化する。またマスタープラン・基本構想の作成による面的なバリアフリーまちづくりも進める。現行で10年間としていた目標期間は、時代の変化により早く対応するため、今後はおおむね5年間とする。
 主な次期目標では、重点整備地区内の主要な生活関連経路を構成する道路(約4450㎞)は約70%をバリアフリー化することを掲げる。同道路のうち、道路または交通の状況に応じ必要な部分に設置されている信号機は原則として全て音響機能付加信号機とし、道路標示は原則全てエスコートゾーンを設置する。
 規模の大きい2ha以上の都市公園については、園路・広場(約9000カ所)の約70%を、駐車場(約6000カ所)の約60%を、便所(約9000カ所)の約70%をバリアフリー化する。
 建築物は、床面積合計が2000㎡以上の特別特定建築物の総ストック中、約67%のバリアフリー化が目標。2000㎡未満であっても地方自治体における条例整備の働き掛け、ガイドラインの作成・周知を図る。公立小学校等に関しては文部科学省で目標を定め、障害者対応型便所やスロープ、エレベーターの設置等を実施する。
 移動等円滑化を促進するマスタープランを作成済みの自治体は本年6月末の時点で全国8市区にとどまり、次期目標では全市町村の2割に当たる約350自治体に増やす。昨年度末までに304市区町が作成した基本構想は、約450自治体での作成を目標に掲げる。
 国交省では次期目標を設定するため、速やかに基本方針を改正し、関係者に周知徹底するとともに、関係者と連携してバリアフリー化を推進するとしている。
 

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