近年、建設業で働く女性を応援する取り組みが進んでいるが、かつては女性が現場で働くためのハードルは高かった。「会社に入る時点でまず女性だと門前払いになる。私は電話の声が低かったので男性と間違えられて面接まで行った」と話すのは、元左官職人で現在はタレント・女優の西方凌さん。左官業に興味を持ち、タウンページで会社を調べて片っ端から電話を掛けた結果、面接までたどり着いたという。
「女性はちょっと」と言われながら、とりあえず働かせてくださいと頼み込み、働くことになった。「女性は使い物にならないと思われるが、実際にやってみると、力仕事というよりもコツやテクニックを身に付ければ苦にならない」と指摘する。
それから十数年経った現在、女性を門前払いする会社はなくなった…と信じたい。〈K〉