業界記事

【無電柱化推進】 多様で安価な事業手法活用を

2020-11-17

 国土交通省は、2021年度を初年度とする次期無電柱化推進計画に盛り込むべき事項として、事業手法や計画期間、対象道路などの10項目を17日開催の有識者検討委員会で示した。事業手法に関しては、従来方式に加えて多様な手法が不可欠となるため、現地の状況に応じて関係者が連携して電線共同溝方式のほか単独地中化方式など多様な手法を活用し、安価な手法で整備していく。山間部や島々などにおいては安価で簡便な無電柱化を検討する。次期計画の期間は、無電柱化の事業期間や関連する社会資本整備重点計画などの期間を踏まえて設定する。
 対象道路は、防災の観点から引き続き緊急輸送道路を中心に重点的に推進し、電力や通信の強靱化に向けて費用対効果も考慮しながら無電柱化の取り組みを進める。安全・円滑な交通確保の関係では、幅員の狭い道路や歩道を対象にバリアフリーや通学路等の関連する事業とも連携して効率的に無電柱化を図るほか、占用制限の拡大により新設電柱を抑制する。景観形成・観光振興の観点からも、重点的な推進地域と優先的に整備すべき箇所を検討する。
 今後、国交省が目的別に無電柱化対象道路・地区を整理した上で、各地域ブロックで検討し、おおむね10年間で中期的に無電柱化すべき道路・地区を選定。その後に国交省で次期推進計画の整備目標延長を調整、各ブロックで無電柱化に着手する箇所を選定し、新計画の整備目標を決定する。
 低コスト手法については、設計要領や仕様書、積算基準等に盛り込んで標準化を図るとともに、地方自治体にも情報提供する。また電力10社の配電機材の仕様統一、直接埋設方式の実用化へのさらなる検討、包括発注による同時施工や調整円滑化の本格実施も進める。さらに、計画段階から関係者間で協議・調整を進めることで、低コストかつ事業期間の短縮が可能な事業方式や構造を採用していく。
 他にも災害に強い設備の在り方を検討するほか、自治体が作成するハザードマップで津波・高潮や洪水・浸水が予測される地域、液状化が予想される地域で対応が難しい場合は、地中化以外の手法での対応も検討する。
 

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