業界記事

【国土交通省就任インタビュー】 不動産・建設経済局建設業課長 鎌原宜文氏「業界の声を施策に生かす」

2020-09-14

 国土交通省不動産・建設経済局建設業課の鎌原宜文課長は「担い手の確保・育成をどうやっていくかが当面の最大の課題。業界とも一緒になって官民の総力を挙げて取り組むべき」と強調する。建設業課の勤務は今回が3回目となり、取り巻く環境の変化を実感する中で「課題は変わっても建設産業の重要性は今も昔も変わらない」との見解を示す。前任の宮崎県副知事時代には地域建設業の実態について生の声を聞いてきたこともあり、今後も「一から勉強し直すつもりで、業界の生の声、実情を教えていただき、施策に生かしていきたい」と抱負を述べる。
 担い手の確保・育成を進める上で重要となる新・担い手3法に対しては「処遇の改善や働き方改革も必要で、生産性の向上も図っていかなければいけない。新・担い手3法が成立したので、魂を入れていくのは運用だと思っている」と説明。10月から本格的に施行される改正建設業法も含めて、地方自治体と連携し「あらゆる手段を使って周知、普及が進むようにしたい」と話す。
 特に施工時期の平準化は重要であるため「一生懸命に取り組んでいきたい。国に比べると地方自治体は取り組みに遅れが見られる。新たに『見える化』や国交省から市町村に直接取り組みを働き掛けることも始めている。各省庁とも一緒になって、きめ細かい働き掛けを続けることで、地道だけれども確実に効果につなげたい」と意欲を見せる。
 建設キャリアアップシステム(CCUS)の利用促進に向けては「CCUSは担い手の確保・育成のために不可欠な制度インフラ。メリットをもっと分かりやすく伝える努力をし、公共工事で先導しながら業界の標準にしていかなければならない。CCUSは民間発注者も含めて発注者と建設業の両方にメリットがあり、必要なものということを理解してもらえるようにしたい」と語る。
 
【略歴】かんばら・のりふみ
 1993年早稲田大学法学部卒、94年建設省入省。国交省土地・建設産業局総務課企画官、大臣官房広報課広報企画官、都市再生機構経営企画部企画チームリーダー、道路局路政課長、宮崎県副知事を経て本年7月21日付で現職。50歳。千葉県松戸市出身。趣味は旅行とドライブ。
 

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