業界記事

【重層下請構造改善+記者の眼】 施工管理行わない下請け排除

2016-06-09

 中央建設業審議会・社会資本整備審議会の基本問題小委員会が9日に開かれ、中間とりまとめの素案が固まった。国土交通省が設置した基礎杭工事問題の対策委員会から昨年末に提言された課題のうち、重層下請構造の改善では、当面の措置として施工管理を行わない下請企業の排除と、専門工事業者が中核的な技能労働者を雇用しやすい環境整備を図る見通しだ。
 施工管理を行わない下請企業の排除では、実質的に施工しない企業を施工体制から排除し、不要に重層化しないことで施工の役割や責任を明確にする。例えば工場製品や資材等の販売を行う代理店が自ら施工管理を行わない場合、施工体制からの排除を徹底していく。具体的には一括下請負の禁止に関する法令順守の指導、主任技術者の専任配置等の徹底を図る。一括下請負の要件である「実質的関与」については元請け・下請けに区分した上で工種や下請企業数の類型に応じて判断基準を明記した通知を出す。
 また、技能労働者の就労環境や不安定な就労形態を改善するため、1次や2次の専門工事業者が中核的な技能労働者を社員として雇用しやすい環境整備を進める。主に公共工事の施工時期平準化、繁忙期と閑散期を調整する環境整備、建設キャリアアップシステムの整備、社会保険未加入対策の徹底を行う。
 
〈記者の眼〉
 横浜市都筑区のマンションで発覚した基礎杭工事問題では、下請けの重層化が施工や品質管理に影響を及ぼすことが明らかになった。工場製品や資材などを販売する商社・代理店等の役割が広がる中、単に契約取引上、介在するだけで施工管理を行わない企業が存在することで、施工に関する役割や責任の所在が不明確になりやすく、現場の施工に対して元請けや上位の下請けによる管理が行き届きにくいことも発覚した。
 新たな措置を同マンションの施工体制で考えた場合、1次下請業者は実質的に施工に関与せず、施工管理は2次下請業者が担っていたため、そのような1次下請業者を排除すれば、下請業者は1次で完結し、重層化しないことになる。
 国交省の調査では最大下請次数が4次、5次になる現場も少なくないことが判明している。公共工事では地元業者活用の観点から、発注時に下請次数を制限する独自の取り組みを進める自治体も出始めており、今後の発注者、元請業者の対応が注目される。
 

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