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　本年4月に日本建設業連合会（日建連）生産性向上推進本部長に就任した今井雅則氏に同本部の役割や、今後の目標について聞いた。

　建設業の生産性向上に関しては「建設業は以前からQCDSME（品質、製造コスト、納期、労働安全衛生、意欲、環境）が基本と言われてきた。労働力が潤沢な時は良かったが、中期計画を策定した3年ほど前から担い手不足が懸念されてきて、東日本大震災以降に建設需要が高まる中、それが顕在化し、生産性向上が重要なテーマとして取り上げられてきた。建設業はインフラ整備、防災・減災など社会的役割が大きい。そのためにも担い手の確保と労働環境を改善し、魅力あるものにしなければならない」と役割を説明した。

　さらに日建連の生産性向上推進本部について「個社ではできないようなこと、例えば発注者や官庁に対する請願や要望、情報の共有化を図ることが大切。もちろんフォローアップし改善していくことを忘れてはならない」と付け加えた。

　今後の目標としては「われわれの仕事は地道な努力を重ねていくしかない。政府の骨太の方針でも生産性の2割向上をうたっているが、数値目標として日建連会員企業の4週6休が現在の平均値とすると、4週8休にするには10％の生産性向上が必要となる。4週4休の企業が4週8休にするには、20％上げないと追い付かないことになる」と分析。「この1年間で各企業の意識は変わった。今後も日建連はトップランナーとして走り続けていかなければならない」と意欲を示した。

　1978年3月大阪大学大学院工学研究科前期課程建築専攻終了、同年4月戸田建設入社。2001年同社大阪支店京滋建築総合営業所長、08年同社執行役員、09年同社大阪支店長・常務執行役員、13年代表取締役社長。1952年生まれ。