東急電鉄(東京都渋谷区)は、栃木県育英会が所有・運営する栃木県東京学生寮(栃木県人寮)の建て替え事業に参画する。新たな学生寮の建設および運営事業者に選定されたもので、同社が県人寮の整備事業に取り組むのは初めて。2022年4月の開業を予定する。
栃木県人寮は、東京都内や周辺の大学などに進学する栃木県出身の学生のために1957年に建設された。老朽化に伴い、最大120人の栃木県出身学生向け栃木県人寮と最大85人の一般学生寮の2つの学生寮に建て替える。栃木県人寮にはシャワーブースやランドリーなどの共用設備のほか、学習スペース、食事提供付きの食堂を用意する。一般学生寮でも各階に共用スペースを設ける。
所在地は目黒区大橋二丁目20-10。新施設の規模はRC造6階建て延べ床面積4170・10㎡。設計は類設計室、施工は京王建設、管理運営は伊藤忠アーバンコミュニティが担当する。
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今回の取り組みには地方と連携し、学生の東急線沿線への流入を促すという狙いがある。若い世代が流入することで沿線の多様性を高め、地域の活性化につなげることができるかどうかが注目される。県人寮を鉄道会社が建て替える事業は珍しく、成功すれば新たな試みとして他県にも広がる可能性がありそうだ。