業界記事

【社会保険加入+記者の眼】 標準見積書の提出割合増える/建専連調査

2016-04-26

 社会保険等加入状況調査の一環として建設産業専門団体連合会(建専連)が2015年度に実施した標準見積書の活用状況に関するアンケート調査の結果がまとまり、前年度と比較して標準見積書の提出状況と元請けの支払い状況が大きく改善したことが分かった。標準見積書を提出した割合は53・2%で、前年度の24・1%を大きく上回った。元請けが法定福利費を全額支払った割合は68・2%で、前年度の49・8%から大幅に増えた。  今回の調査では「元請企業があまり積極的でない」という声が多く寄せられた一方で、「自社に標準見積書を活用する体制がない」「内訳の算出・明示が難しい」という回答も目立ち、下請企業側も事務的な課題を抱えていることが明らかになった。  また、標準見積書を提出しない理由として最も多いのが「制度が定着していないため提出できない」で、制度の浸透不足も大きな課題といえる。  書式に関しては自社の見積書が元請けの指定見積書を大きく上回り、大半の工事で自社の見積書が使用されている。  アンケート調査の取りまとめに携わった芝浦工業大学工学部の蟹澤宏剛教授は「まだまだ必要な経費を請求することが浸透しきれていない。標準見積書を作成して提出することが次の具体的なテーマ」と指摘し、書面による契約締結が大前提になるとの見方を示した。 〈記者の眼〉  国土交通省は社会保険加入率について、17年度までに企業単位で許可業者は100%、労働者単位では製造業並みの加入率を目標に掲げており、本年度は実質的な取り組みの最終年度になる。  今回の調査では元請けが全国大手の場合は高い確率で法定福利費が「全額支払われた」となったが、地場の場合は道半ばの状況にあることも分かった。また、法制化や指導の必要性を訴える声からは下請企業の努力だけでは限界があることがうかがえる。ただ、これまでは標準見積書を提出しても受け取ってもらえないという意見が多かったが、15年度調査では標準見積書を提出していないのに支払われた場合も少なくなく、状況が急速に変化しているとも考えられる。あらためて元請・下請企業の双方が社会保険加入の必要性を再認識し、書面による契約を徹底する必要があるだろう。

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