業界記事

〈Q&A〉 UAV活用への課題と期待

2016-04-20

4月14日に発生した熊本地震を含む一連の大型地震により、建築物だけではなく、地すべりも発生するなど甚大な被害が発生している。その被害状況をいち早く、正確に伝えたのは、無人航空機=UAVだった。今後、公共測量などでの活用が期待されるUAV。測量業界にとっての課題や今後への期待などを考えてみる。 Q 測量業界にとってUAVの難しさは A UAVは、測量機器ではなく、ほかの目的でつくられた機械を「測量や調査に活用できる」と使い出したもの。そのため、測量業界にとって未知の知識が必要になります。一番の問題は風です。地表風に対して機体がどういう動きをするのか、ノウハウがありません。これは経験を積み重ねていくしかない部分です。どう精度を保つのか、の以前にまずは「安全に飛ばすこと」が第一で、そこを軸にしながら、経験値を高めていくしかありません。 Q 共通的なマニュアルはあるのか A 先般、国土地理院がUAVを用いた公共測量マニュアルと安全基準を示しました。また、日本写真測量学会は昨年、安全に運航するための手引きをまとめました。基準になるものは整いつつあります。ただ、地理院のマニュアルなどは、あくまでも初弾であって、今後実績を踏まえて改善、改良を加え続けていくものです。企業としてもしっかりと動向をチェックすべきでしょう。 Q 業界サイドの取り組みは A この4月に全国測量設計業協会連合会(全測連)・日本測量協会(日測協)・日本測量調査技術協会(測技協)の3団体で、UAS(無人飛行システム)測量調査協議会を立ち上げたところです。今後は、機器の保有状況のデータベース化や法律などに関する情報発信、教育訓練の場の提供などを進めていきます。 Q UAVの活用は進むのか A 間違いなく今後進んでいくと思います。今まで、見ることができなかったところを、「簡単に」「安価に」見えるようになるツールです。写真測量だけではなく、例えば橋梁の点検などでの活用も考えられます。また、災害時の活躍も期待されています。利根川上流河川事務所は、今年4月4日に測量会社7社と「無人航空機による災害応急対策活動(撮影等)に関する協定」を結びました。昨年9月に発生した関東・東北豪雨の際にUAVが活用されたことなどを受けてのものです。また、今回発生した熊本地震の際にも国土地理院が直営でUAVを飛ばして、地すべりの現場などを撮影しました。被災地域の場合、二次災害のおそれがあるため、人が入りにくい場所が多いですが、UAVは、最終的に機体を破棄することまで考えれば、かなり踏み込んだ撮影が期待できますし、すでに活用が進んでいる分野です。 Q 測量会社が取り組むべきことは A 地理院が示した安全基準では、操縦者は3時間以上の手動操作の経験や民間資格を有すること、となっています。一定のハードルを設けました。UAVは、機体のほかに画像処理用のソフトなども含めると、数百万円から1000万円程度の費用が必要になります。少なくない出費ですが、投資と考えて、今のうちに積極的に導入し、先駆者として社内ノウハウを高めていくという判断があってもいいかもしれません。

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