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【国土交通省就任インタビュー】 国土交通審議官 由木文彦氏「前提を考え直す必要ある」

2018-09-10

 国土交通省の由木文彦国土交通審議官は就任インタビューで、近年激甚化する災害への対応に向けて「われわれが今まで前提として考えてきたことをもう一回考え直すことが必要になってきている」との見解を示した。
 由木審議官は「今回の北海道の地震もそうだが、知らない活断層があれだけの規模の地震を起こした。北海道は今まで梅雨も無く、台風が来るとも思っていなかったが、そういうところでも災害が起きている。西日本では中小の河川があふれてしまった」としながら「これまで想定し、備えをしてきた部分の上を行くようなことが当たり前のように起き始めている。そこをどう考え直していくかが問われている」と説明。また「ベースとなるインフラが老朽化しており、どうやって劣化させないようにするかというもう一つの命題がある。迫り来る災害への対応と、放っておくと劣化してしまう部分をどう防いでいくのか。今までにない問い掛けが両面からなされている気がする。それにきちんと応えていく必要がある」と話す。
 建設業の働き方改革については「働き方改革は今の内閣の一丁目一番地の政策の一つ。働きやすい、魅力のある職場環境を作り、建設業に日本の若い人たちが入るように、少なくとも他の産業並みの給料で、休みも取れるという基本的な働き方改革をやらないといけない。それでも各産業で人の取り合いになり、人が足りない中で外国の人たちをどう活用するのかも考える必要がある。一番大事なのは外から安易に持ってきて、全体の水準が上がらずに根本的な問題が全然解決しないようなことをしてはいけない。業界の方が気にしていることの一つは全体の処遇改善につながるのかということだと思う。それをまず基本に据えることを関係者は肝に銘じて、その上でやはり足りないことが想定されるので、どのように外国の人たちを入れていくのか。建設業としてどう受け止めて答えを出すのか。建設業がこれからもわが国の基幹産業であり続けるために、どうしても避けては通れない道になる」との考えを語った。

【略歴】ゆき・ふみひこ
 1983年東大法学部卒、建設省採用。国交省都市計画課長、大臣官房付、内閣官房内閣審議官(内閣総務官室)、国交省大臣官房総括審議官、住宅局長、総合政策局長を経て本年7月31日付で現職。60年10月生まれ。57歳。島根県出身。

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