業界記事

〈壁耳〉 「丸投げ」はなくなるのか

2016-03-02

記者 横浜市都筑区の傾斜マンション問題では一括下請負(丸投げ)で三井住友建設ほか下請業者2社が処分されましたが、これまでも処分例は多いのですか。 デスク 実は一括下請負の処分件数は2014年度がゼロ件。13年度は知事許可業者で4件だった。12年度は知事許可業者で12件、大臣許可業者で2件と少し多かったが、11年は知事許可業者で5件、10年は知事許可業者で4件と、あまり件数は多くない。 記者 処分の理由は何ですか。 デスク 例えば4次下請業者が資材の調達・運搬を行ったのみで現場に技術者を1人も配置していなかった例がある。また、元請けが主体的に作成すべき施工計画書の作成や工程管理などは1次下請けが全て実施、または1次下請けと共同で実施していた場合も処分されている。 記者 現行の規定はどうなっているのですか。 デスク 建設業法上、一括下請負は発注者の事前の承諾がある場合を除いて禁止されている。ただし公共工事や共同住宅を新築する建設工事は全面的に禁止だ。また、下請工事の施工に実質的に関与していると認められている場合を除き、一括下請負に該当するとの基準も示されている。最近は「実質的な関与」を明確化する動きが出ている。 記者 どういう意味ですか。 デスク 「実質的な関与」とは元請負人が自ら総合的に企画、調整、指導を行うことを指す。横浜市のマンションの場合は日立ハイテクノロジーズという販売代理店が1次下請けだったが、基礎杭工事の主たる部分を2次下請けの旭化成建材に請け負わせていた。これは典型的な例で、実際の施工に関与している度合いが小さい企業が請負契約として施工体制に参画していることが、妥当かどうかが問題になっている。国土交通省としては今回の問題を契機に一括下請負が許容される水準をもっと明確化したいようだ。 記者 それにしても処分件数が少ない気がします。 デスク 監督する側の行政としては適切な書類が作成され、完成施設の品質に問題がなければ丸投げを行っていたかどうかは見抜けないだろう。横浜市のマンションの場合も杭が確実に到達していれば問題は発覚しなかったわけで、氷山の一角とも考えられる。いずれにせよ今回の問題を教訓に、今後の規制がよい方向に進むと信じたいね。

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