業界記事

【建設経済レポート】 技術者数は将来増加も高齢化進む

2017-10-25

 建設経済研究所(RICE)は「日本経済と公共投資」に関するレポートの中で、コーホート分析を用いた初の建設技術者数の将来推計とともに、建設技術者の向かうべき将来の方向性についての考察を示した。国勢調査での「建設業における技術者」の2010年と15年のデータを基にした年齢階層別の推計によると、20年から30年まで技術者数は増加を続けるものの、55歳以上の高齢層の割合が増加、25~54歳までの中間層の割合は減少、15~24歳の若年層の割合が微増となり、高齢化が一層進むと分析した。  15年における建設技術者数は26万9000人。将来推計では20年に29万1000人、25年に30万9000人、30年には32万1000人に推移すると予測している。ピーク時の00年に62万人だった建設技術者数は建設投資の落ち込みなどが影響して05年には30万人まで激減していたが、担い手確保等の取り組みが進んだ結果、近年は増加傾向にある。  一方で高齢化は加速する見通しで、年齢別技術者数は15年の時点では40~44歳が約4万人で最も多いが、5年ごとに徐々に増加し、30年には55~59歳が5万人弱で最多になると予測する。  技術者制度をめぐっては、国土交通省が施工管理技術検定の2級学科試験の年2回化を進めるなど、若い技術者が早期に活躍できるような環境整備を進めている。また、国や業界が連携して働き方改革に取り組んでいることから、RICEでは「建設技能労働者のみならず建設技術者においても労働時間や処遇の改善を図り、担い手の確保に積極的かつ継続的に取り組んでいくことが望まれる」と期待を寄せる。  さらに、過度にICT化やAI(人工知能)に頼り過ぎることなく、技術力を継承していくことが重要と指摘した。

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