業界記事

言うに言えない本音、隠れた問題⑦ 安全・安心のために-今こそ公共予算増額を

2015-12-01

 関東・東北豪雨で鬼怒川の堤防が決壊し、甚大な被害が発生した直後の本年9月。山梨県建設業協会の正副会長は、麻生太郎財務大臣に面会した。  浅野正一会長は訴えた。「今回のような危険な箇所は、山梨はもちろんのこと、全国各地にある。早急な対応が必要である。そのための公共事業予算の増額をぜひ、お願いしたい」。同様の要望活動は、自民党の二階俊博総務会長にも行った。  要望活動の背景には、近年の建設投資の減少に加え、大型補正も無く特に今年度は工事量が少ないという地方中小建設業者の「深刻さ」もある。  東日本建設業保証がまとめた前払金保証取扱動向によると、山梨県内の公共工事は減少傾向。  県内工事の少なさは、県発注工事量の減少に現れている。県の発注工事量は、ピーク時の1995年には約1700億円だったが、20年後の14年度にはピーク時の31%まで減少。ピーク時から7割減だ。地方の中小建設業は公共工事への依存度が高く、特に県や市町村の公共予算減少の経営への影響は深刻である。  関東・東北豪雨直後に開かれた山梨県議会の土木森林環境委員会。委員からは、県内の堤防などインフラは安全かと質問が相次いだ。県は現状を説明し、インフラ整備予算確保の必要性を強調した。県議会は9月定例会で国に経済対策を働きかけるよう後藤斎知事に求める決議を採択している。  昨年、担い手3法が施行され、建設業が適正利潤を得て担い手確保に努める仕組みができた。その一方で工事量が激減している状況では、担い手の確保や育成なども、ままならない。  今回の豪雨で、堤防の決壊によって助け出される住民、浸水して崩壊した家などを目のあたりにした。早く気付くべきではないのか。命や財産を守っているのは堤防や道路などの社会インフラであり、早急に整備しなければならないことに。公共投資には一時的な経済効果だけでなく、中長期の継続的な経済効果や防災・減災などのストック効果があり、その予算を増やさなければならないことに。そして、インフラ整備を担う地方の建設産業が地域の安全・安心の確保に絶対必要で、生活を守る重要な存在であることに。

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