業界記事

【インタビュー】 「堤防強化を着実に推進」/利根川上流河川事務所・横森源治所長

2017-02-08

 国土交通省利根川上流河川事務所の横森源治所長に利根川右岸における首都圏氾濫区域堤防強化対策や水防拠点の整備など主要事業の展望を聞いた。堤防強化対策はI期区間の整備を着々と進めており、Ⅱ期区間は2016年度に着工した。また、受注者を対象とした意見交換会など、地元建設業者の支援につながる独自の取り組みを実施しており、ICT活用工事も積極的に進める姿勢を示した。    ◇◆◇◆◇ ―利根川右岸の首都圏氾濫区域堤防強化対策について 横森 河川整備計画に基づき、茨城県五霞町の江戸川分派点から埼玉県深谷市の小山川合流点まで49・5kmで推進しています。利根川の堤防は河川水が浸透しやすい土質のため、堤外側の盛土および堤内側の拡幅・盛土により、堤体漏水や基盤漏水を防ぎます。堤防幅は堤防高の7倍が望ましいとされていますので、100m近くまで拡幅することが必要です。  整備にあたり、下流側の23・5kmをI期、上流側の26kmをⅡ期としています。I期は整備進捗率が6割程度、用地については一部を残すのみとなっています。Ⅱ期は用地買収の進捗を図るとともに、16年度には羽生市発戸の盛土などに着工しました。17年度以降も発注の平準化および繰越制度を活用した工期の平準化を図りながら推進します。 ―利根川左岸における施設整備は 横森 茨城県境町から群馬県太田市までの55kmを対象に堤外側の盛土による浸透対策を下流から順次進めており、群馬県明和町に達しています。また、茨城県による女沼川拡幅に伴い、利根川125・5km地点で女沼川から利根川に排水するための釈水水門を整備しています。18年度の完成後は同124km地点にある既設水門の撤去を19年度と20年度の2カ年で実施します。さらに茨城県守谷市の稲戸井調節池については周囲堤や越流堤を完成しており、調節容量を現状の1900万立方mから2700万立方mに増やすため、用地買収と掘削工事に取り組んでいます。 ―防災の取り組みは 横森 水防災意識社会再構築ビジョンに基づき、事務所、1都5県、49市区町、水資源機構、東京管区気象台で構成する利根川上流域大規模氾濫に関する減災対策協議会を開催し、ソフト対策・ハード対策に継続的に取り組んでいます。  建設企業と協働した災害対応も実施します。一般土木分野については、管内企業と災害応急復旧業務に関する協定を結んでおり、関東・東北豪雨による鬼怒川決壊の際にも真っ先に駆けつけていただきました。さらに、電気・通信設備および機械設備分野の応急復旧業務と、無人航空機による災害応急対策活動に関する協定について相手方を募集しています。 ―既存インフラ施設の維持管理について 横森 水防団との合同巡視、職員による堤防点検、自治体や地域の方が参加する共同点検・共同巡視を行っています。日常において変状が発見された場合、すぐに連絡していただけるような体制を構築したいと考えています。 ―地元建設企業を支援する取り組みは 横森 建設業界において、担い手不足が深刻な問題になっています。本省や整備局による制度の推進は当然のことながら、事務所単位の取り組みも積極的に実施しています。例えば、設計変更、ワンデーレスポンス、週休2日制、女性活用など現場が抱える問題を的確に吸い上げるため、年2回、受注者の現場代理人や監理技術者を対象とした意見交換会を開催しています。  また、2年前にいち早く建設業担い手育成・確保貢献工事表彰制度を設けたところ、インターンシップなどの取り組みが図られたほか、週休2日制についてはモデル工事に設定されていない複数の現場で実現されました。土工量の多い工事などは積極的にICT活用工事として発注しています。すでに20件近くに適用しており、整備局においては最多です。 【略歴】よこもり・もとはる  東京工業大学大学院卒。建設経済局調整課調整官、河川局開発課課長補佐、インドネシア共和国(ジャカルタ)派遣、内閣府沖縄総合事務局北部ダム事務所長、青森県県土整備部長などを経て、14年7月から現職。山梨県出身、55歳

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