業界記事

〈壁耳〉 課題目立つ週休2日の確保

2017-01-12

記者 国土交通省が実施した週休2日の確保に向けたアンケート調査の結果、週休2日モデル工事に携わった技能労働者のうち約3割は収入が減ったと回答したそうですね。 デスク 収入減少の要因は労働日数が減ったことが圧倒的に多いことを考えれば当然だろう。月給が3万円以上減ったとの回答もあるため、固定給でない場合は厳しいと言わざるを得ない。ただ裏を返せば約7割は「ほぼ変わらない」と回答しているわけで、この点は興味深い。 記者 なぜ収入が「ほぼ変わらない」のでしょうか。 デスク 回答数が多い順に見れば「固定給のため」「週休2日工事の週休日に他の現場で働いていた」「もともと週休2日だった」となる。固定給でない場合は日給の減少分を他の現場で働くことで埋め合わせたということになるね。技能労働者がもともと固定給で、かつ週休2日であるならば週休2日の工事になっても問題はないのかもしれないが。 記者 でも技能労働者は大半が日給制ですよね。 デスク そのとおり。今回の調査でも技術者は元請け・下請け問わず、ほとんどが月給制だったのに対し、技能労働者は6割以上が日給制となっている。これはモデル工事であろうとなかろうと変わらない。とはいえ日給制を月給制にすることは昔からの課題であり、簡単に解決できる話ではない。自分の腕一本でもっと稼ぎたいと考える職人もいるわけだから。 記者 土日完全閉所のような週休2日は理想ですが、現実的には難しいですよね。例えば天気予報で土日が快晴、月曜日以降が荒天だった場合、工期を考えたら作業ができるうちにやりたいと思うのが本音でしょう。 デスク 直轄工事でも3分の1が4週4休となっているのが現状で、請負金額が大きいほど休日は少ない傾向にある。直轄工事で4週8休を実施している現場は全体の1割未満に過ぎない。自治体の工事ではそれ以下だろう。受注者にしてみれば地元調整などで着工が遅れた場合でも工期変更が適切に行われないという不安があるため、発注者が適切な工期設定・変更を行わない限り、週休2日の確保は厳しいと思う。 記者 週休2日の実現にはまだまだ課題が多いということですか。 デスク 入職対策の観点から週休2日が必要との考えは建設産業の主要団体で共通している。だが現実的には休日拡大を段階的に進めていくしかないだろう。労務単価の引き上げを含めて労働者の給与を上げる抜本的な対策も必要になる。残念ながら特効薬はないと思うが、数千万円規模の工事でモデル工事を試行する自治体も出てきており、課題がより明らかになるだろうから、試行結果が注目されるね。

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