業界記事

中建審に『入札・契約適正化法ガイドライン』を報告-歩切り禁止明確化。発注者の負担大きく

2001-03-01

 国土交通省は入札・契約適正化法のガイドライン(指針)を作成し、1日に開かれた中央建設業審議会(中建審)総会に報告した。早ければ9日の閣議決定を経て、関係機関への周知後、4月1日から施行される。指針は、公共工事の発注者である国、特殊法人等、地方公共団体が統一的、整合的に公共工事の入札・契約の適正化を図るために取り組むべきガイドラインを定めたもの。国土交通、総務、財務の3大臣は、各発注者の取組み状況を毎年度調査し、調査結果を公表する。不備な点があれば、改善も要請できる。公共工事の発注者は、この指針に従い、入札・契約の適正化を推進することが義務付けられることになる。
 適正化指針は、透明性の確保、公正な競争の促進、適正な施工の確保、不正行為の排除の徹底‐‐の4つの基本原則を具現したもので、内容は○第三者機関による監視チェック○苦情処理方策○入札・契約方法の改善○工事の施工状況の評価○不良・不適格業者の排除○ダンピング防止への対応○入札・契約のIT化の推進‐‐が主な特徴だ。
 1つ目の柱である透明性の確保では、入札・契約に関わる情報はすべて公表するとしている。これは「運営上、政令レベルでとらえられないものを、この指針で全て整理」(建設業課)したもの。競争参加者の客観・主観・合計点数とその順位の公表、等級基準、予定価格及び積算の内訳、低入札価格調査の基準価格及び最低制限価格など公表は8項目に及んでいる。予定価格については「事前公表の場合は価格の高止まりを懸念し、国では事後公表とする」(同)としているが、地方自治体ですでに事前で公表しているものはこれを妨げない、としている。情報公表のチェック機関として、国土交通省では「入札監視委員会が無理ならば、共同設置の第三者機関でもよい」としている。
 2つ目の公正な競争の促進は、入札・契約方法の改善と苦情処理システムの整備を規定。入札・契約方法の改善では、一般競争入札やVE方式を促進しているほか、地域要件については「過度に競争制限とならない運用とする」と明確化している。中小・中堅業者の受注機会の確保策はJV制度の活用を打ち出し、歩切りは「厳に慎むべき」と明示するなど全7項目を打ち出した。同省では、「談合の疑いが濃厚なものは、入札金額の内訳や積算をチェックさせる」方針。
 苦情処理システムについては入札監視委員会がチェック機関としての役割を果すとしている。
 3つ目の不正行為の排除は、談合情報への適切な対応、丸投げへの適切な方法、捜査機関(警察)との連携、ペナルティの厳正な運用、発注者の談合関与防止‐‐の5点について要領の策定などを明示している。
 丸投げへの防止方法は「施工体制の把握に関わる要領を策定し、きちっとした対応を図る」としたほか、ペナルティの厳正な運用では、指名基準を策定し、しっかり行うとした。また、発注者の談合関与防止、いわゆる官製談合については「全体のシステムをきちっとして不正の起きにくいものにしていき、職員への周知徹底を図る」とした。
 4つ目の適正な施工の確保は、施工状況の評価、ダンピング防止、施工体制の把握の徹底の3点。施工状況の評価は「具体の企業の技術力をきちっと把握し、次回の指名に反映する」としている。ダンピング防止では、特に低入札価格の調査項目を具体的にチェックするとし、低入札理由、設計図書通りの仕様・数量になっているかなど9項目のチェックを明示した。
 その他には、不良・不適格業者の排除、ISOの活用、IT化の促進、発注者相互の連絡・協調体制の強化などを打ち出している。
 国土交通省では、「統一できたスキームができ、全発注者を通じた改革が図られる意義は大きい」とし、「施工体制のチェックなど発注者への負担は大きくなるが、透明性は確実に期待できる」としている。
 川本正一郎・建設業課長は「今後は、総務省と連携をとり、都道府県、市町村含め、内容の徹底を図るよう指導していく」と話した。特に市町村への指導は都道府県の地方課を通じて指導をきちんとしてもらう方針だ。

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