業界記事

官によって民が被害/17年度は101件が指名停止

2006-04-17

 県土整備部は、建設業課のホームページにおいて新たに指名停止措置業者一覧表を掲載、17年度の指名停止措置状況が明らかになった。鋼橋上部工事の談合、防衛施設庁談合といった社会的に話題になった事件や労働安全衛生法違反だけではなく、中には交通事故の仮装による保険金詐欺で代表者逮捕など建設業に係ることに直接はリンクしないことで指名停止措置になったこともある。合計で101件、その中にはJVも含まれているため実際には更に多くの業者が指名停止措置となっているもよう。しかし中には業者側の責任ではなく、発注者の立場が強くそうならざるをえないケースもあり改めて甲乙の関係を見直さなくてはいけないと警鐘を鳴らす必要がある。
 建設工事等指名停止措置業者一覧は、業者名、許可番号、所在地、指名停止措置期間、指名停止の理由などが建設業課のホームページに掲載されている。これは指名停止運用基準が4月1日付けで改正し、不良不適格業者の全国共通の共有化にすることでその不正の抑止を促すため、敢えてウェブ上での公開に踏み切ったもの。
 防衛施設庁の建設工事では、8社が発注者の職員と共謀したとの理由で、3ないし4か月指名停止としている。同じく防衛施設庁の空調設備工事では3社がやはり3から4か月の指名停止となっている。
 成田国際空港談合では、3社の担当者が入札妨害で略式起訴となり指名停止となった
 また、17年度に社会的問題にまで発展した当時の日本道路公団および国土交通省各地方整備局発注の鋼橋上部工事では独占禁止法第3条の違反、公正取引委員会からの排除勧告を受け応諾したなどの理由から40社以上が指名停止措置となり、さらに短期加重も加わったケースもあった。
 上記のように社会的に問題になり新聞紙上をにぎわせたケースもあれば、一括して工事を請け負った例もあれば死亡事故を起し労働安全衛生法違反により書類送検されたことで指名停止を受けることが多い。
 しかし、このように建設関連に関わることではなく、交通事故を仮装し保険金を騙し取り詐欺容疑で代表者が逮捕されたことに伴って1か月指名停止を受けたこともあった。
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【解説】
 1月4日付けで独占禁止法が改正され、より業者はコンプライアンスの徹底が叫ばれることは言うまでもない。しかし、中には甲乙関係の不平等感に着目しなくてはならない。なぜなら、業者に対して強い権限を持つ発注者、今回の場合は当時の日本道路公団や防衛施設庁などがあたるが、官製談合を主導し業者に押し付けるといったことを行っているからだ。どう考えても立場の弱い業者は煽りを食ったとしか言い様がない。官によって民が社会的制裁を受け、指名停止措置になるということは被害者と言っても過言ではない。
 これらの事件や指名停止を契機に今度こそ官製談合防止法の徹底、甲乙の健全な関係成立が望まれる。そうなることで社会全般からの信用を得て、公共事業に対する理解が図られることを切に願う。一般国民の方にも説明する義務がある。それは公共事業の現場と働く人々は悪いのではなく、このような不透明かつ不平等な甲乙関係が内在する体質が悪いのだ。  (渡辺喜光)

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