業界記事

今日も明日も安全に/労働災害防止大会で決意新た

2022-12-03

 建設業労働災害防止協会長野県支部(木下修支部長)は11月29日、『高めよう一人ひとりの安全意識みんなで目指そう歳末ゼロ』をスローガンに、第57回長野県建設業労働災害防止大会を長野市のホテル国際21で開催した。
 今年10月末現在における県内建設業の労働災害(休業4日以上)は227件で、前年同期に比べ9件(4.1%)増加。前年は6件だった死亡災害は、土木工事2件、建築工事3件、その他の建設業1件の計7件発生している。9月以降、死亡災害が続けて発生したことから、長野労働局は10月に「死亡災害緊急警報」を発令し、基本的な安全措置の徹底を求めている。
 木下支部長はあいさつで「コロナ禍やロシアのウクライナ侵攻などの影響により、建設産業を取り巻く環境は厳しさを増している。そんな中、死亡事故が多発し、緊急警報が発令される事態になった。本日の大会を機に、労働災害は絶対起さないという決意を新たにしてほしい」と強調した。
 大会には来賓として長野労働局の小野寺喜一局長、県建設部の坂口一俊技術管理室長、東日本建設業保証長野支店の清水健太郎支店長などが出席した。
 小野寺局長は「厳しいことを言うが、労働災害が絶えないから大会が開かれている。長野県で死亡災害がなかった年はない。先ほども、松本管内で解体中の事故により被災者は意識不明との報告があった。ご家族はどんなに無念で悔しい思いをされているか。労働災害は数字を減らすのでなく、ゼロでなければいけない。どうか今日も明日もあさっても安全でいてほしい」と訴えた。
 坂口室長は「建設部の予算規模は昨年度並みであったが、死亡事故は最も多く発生している。受発注者が連携して安全対策を徹底していきたい」と述べた。
 大会では、安全管理への貢献の功績をたたえる表彰式も挙行。木下支部長が受賞者へ表彰状と記念品を手渡した。受賞者を代表して謝辞に立った小宮山土木(立科町)の佐藤謙也代表取締役は「本日の受賞は皆さま方のご指導のたまもの。この受賞を励みとして、労働災害ゼロに向けてこれまで以上に取り組んでいきたい」と決意を述べた。
 また恒例の講演では、講師に長野労働局の小林弦太健康安全課長と建設経営サービスの村木宏吉氏を招へい。小林課長は安全行動を確保するマネジメントについて説明。村木氏は「労災事故に遭いやすい人、遭いにくい人」をテーマに話し、「他者の話を聞かず、根拠のない自信を持っている人は事故にあいやすい」などと啓発した。
 終わりに参加者全員で「経営トップをはじめ関係者が一丸となって人命尊重の原点立ち返り、労働災害の無い安全で快適な職場環境の実現を目指す」と安全を誓い、労働災害絶滅へ意思統一を図った。

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