業界記事

東日本台風で千曲川の環境整備事業を変更

2022-12-02

 北陸地方整備局は、信濃川総合水系環境整備事業のうち、千曲川中流域自然再生事業と千曲川北信5市町水辺環境整備事業の計画を変更する。令和元年東日本台風による土砂堆積などで新たに整備が必要となったため、事業計画を見直した。千曲川中流域では全体事業費を15億円増加し、事業期間を9年延伸。千曲川北信5市町では全体事業費が7000万円増額となる。11月28日に開かれた信濃川水系流域委員会で、事業計画の見直しを審議し、了承された。
 信濃川総合水系環境整備事業では、やすらぎ堤水辺整備事業など8カ所の個別事業が位置付けられており、これまで4事業が完了している。

事業費15億円増、事業期間9年延伸

 千曲川中流域自然再生事業は、長野県内の65~109㎞地点において、礫河原の再生および外来植物の抑制拡大を図っている。東日本台風での出水により河道内の地形に変化が生じ、事業予定箇所のうち土砂堆積で新たに整備が必要となった箇所、掘削土量が増大した箇所などが生じた。
 計画見直しにより、事業予定箇所が3カ所増え、河道掘削が32万67000立方から75万5500立方に42万8800立方増加。掘削量の増加に伴い、事業費も約24億9000万円から39億9000万円となり15億円増加した。事業期間は9年間延伸され、2037年度までを予定。32年度まで整備を行い、その後5カ年はモニタリング期間とする。見直し後の進捗率は、本年度末で56%となる見通しで、残事業費には17億6300万円を投じる。

土砂堆積で7000万円増 

 千曲川北信5市町水辺整備事業では、長野県北信地域の5市町と連携し、国土交通省が親水護岸、河川管理道路、高水敷整正、坂路工を整備。関連自治体が遊歩道、サイクリングロード、駐車場、案内サイン、サポートステーションなどの整備を計画している。
 東日本台風により、親水護岸の整備予定箇所で、大量の土砂堆積が生じた。掘削土量の増加や土砂撤去費が新たに発生したため、事業費を7億8000万円から8億5000万円に増加した。本年度末までに国土交通省分で60%、自治体事業で2%の進捗となる見込みで、全体の進捗率は約49%となる。
 そのほか継続中の信濃川総合水系環境整備事業のうち、長野県上田市依田川地区水辺整備事業の進捗率は98%。本年度末までに国の整備が完了、上田市が広場の整備を行っており、今後は管理施設などを整備する。やすらぎ堤水辺整備事業は20年度までに整備が完了。現在、25年度までモニタリングを実施している。
【写真=ウェブで協議】

一覧へ戻る

14日間無料トライアルのお申し込みはこちら14日間無料トライアルのお申し込みはこちら
03-3823-6006【平日】10時~18時
エリアカテゴリー
業種で探す
土木
建築
電気
管設備
業務委託
その他
発注機関で探す
国(関東)・法人・民間など
茨城
栃木
群馬
埼玉
千葉
東京
神奈川
新潟
山梨
長野