業界記事

16年度市町村普通会計決算/災害復旧で歳入・歳出増加/財政の硬直化が一層進む

2005-11-12

 県総合政策部は、平成16年度の県内市町村普通会計決算の概要を明らかにした(11月8日現在)。それによると、決算規模は、歳入総額が1兆1448億円(前年度比7・3%増)、歳出総額が1兆1033億円(同6・4%増)となり、「7・13水害」及び「中越大震災」の災害復旧事業等が膨らんだことから、歳入・歳出ともに増加となった。ただし、経常収支比率は過去最高の90・1%(対前年度比4・4ポイント増)となり、財政構造の硬直化が一段と進んでいることが分かった。
 まず歳出面では、義務的経費については児童手当等の増加に伴い扶助費が大幅に増加し、全体で4・5%増。投資的経費(普通建設事業費+災害復旧事業費)のうち、普通建設事業費は9・0%減少しており、平成11年度から6年連続で減少している。しかし、災害復旧費が781・1%の大幅増となったことから、投資的経費全体としては1・1%の増となった。
 一方、歳入面を見ると、市町村税は、法人住民税が7・8%増となったものの、個人所得減少により個人住民税が4・0%減、固定資産税も0・6%減少し、全体としては前年度比0・4%減となった。地方交付税は、普通交付税が2・1%減となったものの、特別交付税が災害関連で82・2%増となり、全体としては8・2%増加した。また、国庫支出金(5・8%増)及び県支出金(10・9%増)も災害復旧事業や被災者生活再建支援等の支出により増加した。
 決算収支は「実質収支」で黒字を確保したものの、財政調整基金の積立・取り崩しなどの実質的な黒字・赤字要素を加味した「実質単年度収支」は3年連続の赤字となった。
 また、経常収支比率(90・1%)は、児童手当や生活保護費等の扶助費が増加する一方で、普通交付税が減少したこと等により、前年度より4・4ポイント増加し、財政構造の硬直化が進んでいる。起債制限比率は、平成13年度以降増加を続けてきたが、投資事業の抑制により、16年度は前年度と同じ10・4%に留まっている。
 地方債の現在高は、被災地における災害復旧事業債等の増加により前年度末と比べ4・8%増の1兆1617億9700万円となった。そのため、将来にわたる実質的な財政負担(地方債現在高+債務負担行為額-積立金現在高)は、地方債現在高の増加及び基金取り崩しによる積立金現在高の減少により、前年度末に比べ6・5%増加し、過去最高の1兆1100億2300万円となった。
 市町村においては、人件費の抑制や事業の重点化による普通建設事業費の抑制など、歳出削減のための取り組みがなされているが、16年度は経常収支比率が90%を超えるなど、財政構造の硬直化が一段と進んでいるうえ、今後も災害復興に係る経費や福祉関連経費等で大きな財政負担が余儀なくされている。そのため、財政の健全化に向けて各市町村では、<1>行政改革<2>バランスシートの作成<3>「中期地方財政ビジョン」―などの取り組みが行われている。

一覧へ戻る

14日間無料トライアルのお申し込みはこちら14日間無料トライアルのお申し込みはこちら
03-3823-6006【平日】9時30分~18時30分
エリアカテゴリー
業種で探す
土木
建築
電気
管設備
業務委託
その他
発注機関で探す
国(関東)・法人・民間など
茨城
栃木
群馬
埼玉
千葉
東京
神奈川
新潟
山梨
長野