業界記事

　千葉市は、２０２２年度における予算要求概要を明らかにした。主要事業として、新設校建設１億２０００万円、ＺＯＺＯマリンスタジアム今後のあり方検討基礎調査３０００万円、ＪＲ蘇我駅東口駅前地区のまちづくり９００万円、ＪＲ稲毛駅東口周辺のまちづくり２０００万円、新清掃工場の整備32億９５００万円、塵芥汚水処理場の建て替え１３００万円、次期最終処分場の整備１６００万円、市民会館再整備１億３２００万円を要求している。
　一般会計の見積額は、対前年度比11・５％増の５１９９億４２００万円。このうち、都市局２３２億２８００万円（同25・５％増）、建設局３６８億３０００万円（同29・５％増）となっている。
　特別会計の見積額は、同４・２％増の３４６８億１００万円。うち、農業集落排水事業７億９８００万円（同36・２％増）、都市計画土地区画整理事業12億２５００万円（同９・８％増）、市街地再開発事業９億５７００万円（同４・９％減）。
　企業会計の見積額は、同15％増の１０１７億８６００万円。うち、下水道事業６２４億７０００万円（同７・７％増）、水道事業40億９９００万円（同０・３％増）。
　住宅開発が進む幕張新都心若葉住宅地区における良好な教育環境確保に向け、新たな小学校の建設を計画。22年度に基本設計・実施設計に取り掛かる。計画地は、美浜区若葉３丁目の幕張新都心若葉住宅地区小学校・公益施設用地約５・３haの一部で、県有地となっている。年度内の基本計画策定を目指しており、20年度には明豊ファシリティワークスが策定支援業務を担当。策定業務委託段階では、普通教室25教室程度を想定していた。
　ＺＯＺＯマリンスタジアムに関しては、今後のあり方を検討するため、既存施設の活用や建て替えを想定し、施設の機能や官民連携手法などについて基礎調査を行う。
　ＪＲ蘇我駅東口駅前地区とＪＲ稲毛駅東口周辺のまちづくりに関しては、再開発事業による駅前広場と駅前商業地の一体的な再編を検討。ＪＲ蘇我駅東口駅前地区については、土地の高度利用やにぎわいの創出を図るとともに、都市基盤の整備を行う。ＪＲ稲毛駅東口周辺では、老朽化した既存建築物の機能更新やにぎわいの創出を図るとともに、都市基盤の整備を実施する。
　新清掃工場の整備では、北谷津用地において新清掃工場の建設工事などを進めるとともに、新港用地における施設基本計画の作成を行う。
　塵芥汚水処理場に関しては、建て替えおよび運営・維持管理についてＰＦＩアドバイザリー業務を実施。
　また、次期最終処分場の整備に向け、建設候補地の検討などに取り組む。
　市民会館再整備においては、市民の多様な文化芸術のニーズに対応し、市の文化芸術の中心施設となるよう、市民会館を建て替えるための基本設計をまとめる。
　下水道事業会計では▽雨水管渠の整備＝重点地区の弁天・都町・宮崎・みつわ台、一般地区の浜野町・千城台南・誉田町・稲毛海岸ほか▽雨水浸透施設の整備＝小中台、原町▽管渠の耐震化＝都町、こてはし台、轟町、みつわ台、大野台ほか▽下水道直結式マンホールトイレの設置＝川戸中など20か所▽処理場・ポンプ場の耐震化＝南部浄化センター・大椎ポンプ場の耐震診断ほか▽管渠等の改築＝宮崎、今井、中田町、原町、大木戸町、高津戸町ほか▽処理場・ポンプ場の改築＝南部浄化センター汚泥濃縮機機械設備・電気設備・水処理監視制御設備、中央浄化センター水処理監視制御設備、村田雨水ポンプ場機械設備・電気設備ほか▽未普及地域の解消＝稲荷町、宮野木台、稲毛町、東寺山町、土気町ほか汚水管渠整備▽包括的民間委託＝中央浄化センター、南部浄化センターほか――などを推進する方針。

22年度の主な予算要求事業

　〔▽事業名＝事業費、事業概要〕
○財政局
【資産経営部】
　▽新庁舎整備工事＝１１４億８６００万円、内装工事・設備工事
○市民局
【生活文化スポーツ部】
　▽市民会館再整備（新規）＝１億３２００万円、基本設計
　▽（仮称）千葉公園体育館の整備＝28億４３００万円、引き続き工事を推進
○保健福祉局
【医療衛生部】
　▽環境保健研究所移転整備＝18億３６００万円、移転に伴う整備の推進
　▽平和公園拡張建設＝４億２３００万円、平和公園Ａ地区に合葬式樹木葬墓地などを整備
【高齢障害部】
　▽特別養護老人ホーム整備費助成＝10億１１００万円、特別養護老人ホームの整備などに対し助成
　▽地域密着型サービス整備費等助成＝１億２６００万円、定期巡回・随時対応サービスや小規模多機能型居宅介護の整備などに対し助成
　▽介護施設等の新規整備を条件に行う既存施設の大規模修繕等助成（新規）＝４億２２００万円、介護施設などの新規整備を条件に既存施設の大規模修繕・耐震化費用を助成
　▽重度障害者グループホーム等の整備＝１億４１００万円、グループホーム等の整備・運営に対し助成
○こども未来局
【こども未来部】
　▽民間保育園等の整備（拡充）＝６億６８００万円、民間保育園の整備などに要する費用を助成
　▽民間保育園等改築助成（新規）＝５０００万円、民間保育園などの建て替えに要する費用の一部を助成
　▽公立保育所の建て替え＝４億４６００万円、老朽化が著しい公立保育所の建て替え
　▽子どもルーム整備・運営（拡充）＝36億１５００万円、子どもルームの運営・待機児童解消に向けた施設整備
○環境局
【環境保全部】
　▽再生可能エネルギー等設置費助成（拡充）＝１億１００万円、住宅用再エネ・省エネ設備の設置費用などの一部を助成
【資源循環部】
　▽新清掃工場の整備＝32億９５００万円、北谷津用地新清掃工場の建設工事や新港用地施設基本計画の作成など
　▽塵芥汚水処理場の建て替え＝１３００万円、塵芥処理場の建て替えおよび運営・維持管理についてのＰＦＩアドバイザリー業務
　▽次期最終処分場の整備（新規）＝１６００万円、建設候補地の検討など
○経済農政局
【経済部】
　▽産業用地整備支援＝１億５６００万円、ネクストコア千葉誉田の周辺道路整備
　▽市場機能の強化＝７億２２００万円、老朽化している施設の改修
○都市局
【都市部】
　▽幕張新都心拡大地区新駅の整備＝16億５９００万円、新駅駅前広場および関連する道路の整備
　▽ＪＲ蘇我駅東口駅前地区のまちづくり＝９００万円、再開発事業の検討
　▽ＪＲ稲毛駅東口周辺のまちづくり＝２０００万円、再開発事業の検討
　▽都市モノレール施設更新改良＝４億８００万円、経年劣化に伴う施設や設備の更新
　▽寒川第一土地区画整理＝５億４９００万円、道路工事など
　▽東幕張土地区画整理＝12億４５００万円、都市基盤の整備
【建築部】
　▽市営住宅の整備＝８億８４００万円、市営住宅の計画的な修繕および老朽化した市営住宅の解体
　▽市有建築物計画的保全＝31億５８００万円、建物の適切な維持管理など
【公園緑地部】
　▽千葉公園の再整備＝25億１８００万円、民間活力を導入した賑わいエリア（野球場跡地）の整備など
　▽ＺＯＺＯマリンスタジアム今後のあり方検討基礎調査（新規）＝３０００万円、施設の機能や官民連携手法などに関する基礎調査
　▽フクダ電子アリーナの充実（競技用照明設備改修工事）＝５億６０００万円、老朽化した競技用照明設備の改修
　▽都川水の里公園の整備＝８７００万円、都川多目的遊水地の有効活用による緑と水辺のふれあい拠点となる総合公園の用地取得
　▽フクダ電子ヒルスコート人工芝張り替え＝１億６１００万円、テニスコート10面の人工芝張り替え
　▽若葉区公園緑地の災害復旧＝１億２８００万円、大規模な法面崩壊が発生した泉自然公園の本復旧工事など
○建設局
【土木部】
　▽花見川に架かる２橋の架け替え整備＝５億２４００万円、柏井橋と亥鼻橋の架け替えおよび歩車道分離
　▽無電柱化の推進＝５億５０００万円、安全で快適な歩行空間の確保など
　▽道路施設の長寿命化＝31億４２００万円、道路施設の計画的な補修
　▽市民生活に密着した道路維持の充実＝39億２５００万円、舗装・側溝の新設や改良
【道路部】
　▽歩道の整備＝９億３２００万円、歩道の設置
　▽都市計画道路「塩田町誉田町線」の整備＝13億７７００万円、塩田町地区約０・８kmと誉田町地区約１・４kmの整備
　▽都市計画道路「磯辺町茂呂町線」の整備＝17億６９００万円、園生町交差点から園生町１１１号線までの約２・４kmの整備
　▽都市計画道路「誉田駅前線」の整備＝６億６３００万円、現道拡幅と南口駅前広場の整備
　▽都市計画道路「幕張本郷松波線」の整備＝７億３２００万円、国道14号と並行する幹線道路の整備
　▽生活道路の整備＝７億８５００万円、拡幅・局部的な改良・待避所整備など
【下水道管理部・建設部】
　▽河川の改修＝８億２６００万円、大雨時における被害軽減
　▽排水施設の整備＝３億７００万円、大雨時における被害軽減
　▽急傾斜地崩壊防止工事の推進＝２億８３００万円、崩壊防止工事
　▽排水路の改修＝４億４２００万円、大雨時における被害軽減
○水道局
　▽配水管の新設（若葉区）＝３億３７００万円、若葉区北谷津町・下田町へ水を送る配水管の新設
　▽配水管の新設（緑区）＝２億３９００万円、緑区給水区域内にある配水管の更新・耐震化
○病院局
　▽新病院整備＝62億８７００万円、新病院の実施設計・用地取得
○教育委員会事務局
【教育総務部】
　▽学校施設の環境整備＝69億２７００万円、大規模改造（実施設計１校、工事８校）・外壁改修（実施設計11校、工事４校）・屋上防水改修（工事４校）・トイレ改修（実施設計26校、工事17校）
　▽各種改修・校庭整備＝15億３８００万円、給水設備改修（設計３校、工事２校）・消火設備改修（設計３校、工事４校）・屋上防水改修（工事７校）・校庭整備（実施設計４校）ほか
　▽校舎等解体＝５億７８００万円、学校統合により廃校となった４校の跡地活用などに向けた校舎などの解体
　▽新設校建設＝１億２０００万円、幕張新都心若葉住宅地区における新設校建設に向けた基本設計・実施設計
　▽中等教育学校整備＝１億２２００万円、稲毛高等学校・附属中学校の老朽化した校舎等を全面的に改修するための実施設計など
【生涯学習部】
　▽特別史跡加曽利貝塚史跡等の整備（拡充）＝３億８２００万円、便益施設の新築や新博物館建設に向けた地質調査など
　▽花見川図書館・こてはし台公民館改修（新規）＝５億９７００万円、こてはし台公民館を花見川図書館に移転し複合化
○特別会計、企業会計
　▽都市計画土地区画整理事業特別会計＝12億２５００万円、建物移転・宅地造成・道路工事など
　▽動物公園事業特別会計＝13億４７００万円、動物公園リスタート構想に基づくハード・ソフト事業
　▽下水道事業会計＝６２４億７０００万円、浸水被害の軽減と対策の強化・地震時における機能の確保・ストックマネジメントの推進など