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県森林審議会、渡良瀬川地域森林計画案、林道開設13路線1万530m、治山120地区を位置付け

2021-11-25

 県森林審議会が24日に県公館で開かれ、渡良瀬川地域森林計画の樹立について計画案を原案通り了承した。計画期間は2022~31年度。林道に関する事項では開設13路線・延長1万530m、改良458カ所・3万1390m、舗装3万1940mを計画。治山事業の施行地区数は120。前半5カ年に林道の開設は延長6260m、改良は1万5750m、舗装は1万5200m、治山は60地区を計画。計画案は大臣協議などを経て来月下旬に決定される予定。
 地域森林計画は全国森林計画に即して知事が策定する。林業施業の方向性や目標を示し、地域特性に応じた造林面積や林道整備、治山事業といった計画量など基本的な事項を定めている。市町村が策定する森林整備計画の指針となる。
 渡良瀬川地域森林計画の対象区域は足利市、栃木市、佐野市、鹿沼市、小山市、下野市、壬生町、野木町の民有林7万10ha。計画は10年を1期として5年ごとに策定される。
 計画の基本的な考えは森林の多面的機能を発揮し、持続可能な開発目標(SDGs)の達成や50年カーボンニュートラルの実現に貢献。現計画の実行結果などを踏まえ、県の分野別計画「とちぎ森林創生ビジョン」の内容や区域の特性などを反映させる。
 計画は多様かつ増大する木材需要に対応するため、主伐や搬出間伐を促進。伐採計画では、森林創生ビジョンの25年度目標に掲げる年間70万立方mの素材生産量に対応し、総数を228万5000立方m(主伐88万5000立方m、間伐140万立方m、全国計画比119%)、間伐面積を1万7460ha(94%)、造林計画を2230ha(107%)とした。
 素材生産量の増大に必要な路網整備や搬出作業の機械化を促進し、デジタル技術を活用したスマート林業を導入。オペレーターの養成や森林クラウドシステムを活用した森林情報の高度利用、長期受委託契約による森林整備、獣害防止対策を推進する。
 また、林地の保全に留意した適切な伐採や搬出、森林の公益的機能の維持を増進。大雨の発生頻度が増加していることから、主伐にあたっては林野庁長官通知の伐採・搬出指針を踏まえた方法とすることや太陽光発電施設設置の開発行為の適切な運用などを追加した。
 林道の計画では10年間に開設する路線として鹿沼市で3路線5000m、佐野市で5路線2730m、足利市で3路線1600m、栃木市で2路線1200mを位置付け。
 前半5カ年に鹿沼市は室瀬線(1700m)、栗沢線(1800m)、佐野市は大荷場作原線(760m)、栃木市は梅沢鍋山線(1000m)、足利市は遅沢線(500m)、松月線(500m)を計画した。
 改良は鹿沼市で369カ所(2万5980m)、佐野市で44カ所(1890m)、足利市で24カ所(1520m)、栃木市で21カ所(2000m)を計画。前期は鹿沼市の河原小屋三の宿線、畑ヶ入線でそれぞれ9カ所、栃木市の片角観音入線で5カ所などの整備が位置付けられた。
 舗装は鹿沼市で2万9100m、足利市で1300m、栃木市で560m、佐野市で980mを計画。前半に鹿沼市は日陰山線、永野向山線など1万4400m、足利市は松月線500m、栃木市は寒沢線200m、佐野市は大荷場作原線100mの実施を予定。
 治山事業の施工地区数は鹿沼市が75カ所(前期35カ所)、足利市が7カ所(3カ所)、栃木市が10カ所(4カ所)、佐野市が28カ所(18カ所)。
 鹿沼市は粕尾区域で19カ所、加蘇区域で16カ所、粟野区域で15カ所、板荷区域で8カ所、永野区域で7カ所など。
 足利市は三重、北郷区域で各2カ所、栃木市は寺尾区域で5カ所、真名子区域で3カ所、佐野市は野上区域で10カ所、新合区域で5カ所などが計画され、渓間工や山腹工、森林整備が実施される。

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