業界記事

改良復旧を年明けから/立ヶ花狭窄部~村山橋間/緊急治水プロジェクトでロードマップ

2020-09-16

 国土交通省千曲川河川事務所は『信濃川緊急治水対策プロジェクト』の事業スケジュールを示したロードマップをまとめ、14日に報道機関向けの説明会を開催した。現在進行中の災害復旧について、国所管分は2021年の出水期前に、県所管分は21年度中に完了させる。国による立ヶ花狭窄部~村山橋間約8㎞の堤防強化は来年1月に着手し、23年の出水期までに完了する目標を設定した。遊水池整備については、県は24年度までに完了、国は25年の出水期までに一定程度効果を発現できる形で運用を開始し、28年の出水期までに必要な貯水量を確保できる形まで持っていく。
 ロードマップではプロジェクトにおける治水対策の事業期間を3つに区分。20~21年度の第1段階では、災害復旧を完了させるとともに、大河津分水路(新潟県)など下流域の整備に応じた河道掘削を順次実施する。22~24年度の第2段階では、改良復旧である堤防強化や遊水地の一部を完了させる。25~27年度の第3段階では遊水地、河道掘削を完了させる。
 このうち国所管分の事業スケジュールをみると、災害復旧は権限代行箇所を含む全35カ所を21年の出水期までに完了させる。改良復旧となる立ヶ花狭窄部~村山橋下流間約8㎞の堤防強化(堤防復旧区間を除く)は、今年10月をめどに工法を検討。21年1月から工事着手し、23年の出水期前に完了させる。その他区間の築堤は27年度にかけて順次進める。
 河道掘削も事業期間中に順次推進する。このうち戸狩狭窄部と立ヶ花狭窄部については、今年11月までに掘削計画を策定。関係機関との調整を経て、21年2月から工事に着手し、戸狩狭窄部は25年の出水期前、立ヶ花狭窄部は28年の出水期前に完了させる。
 遊水地整備は中野市内1カ所(上今井橋下流付近)、飯山市内1カ所(小牧橋下流付近)、千曲市内3カ所(霞堤堤内など)の計5カ所で計画。25年の出水期までに一定の効果を発現できる形で運用を開始し、28年の出水期までに必要な貯水量を確保できる形まで持っていく。
 一方、県の事業スケジュールをみると、災害復旧は21年度内に完了させる。甚大な被害が出た千曲川上流部については、支川改修を22年度まで、佐久市内に計画する遊水地を24年度までに完了させる。
 千曲川上流以外の中抜け区間における築堤・河道掘削、支川改修、排水機場整備、安曇野市内に計画する黒沢川の遊水地は24年度までに完了させる。
 プロジェクトの治水対策事業費は国が約1227億円(災害復旧214億円、改良復旧1013億円)、県が約541億円(災害復旧372億円、改良復旧169億円)。

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