業界記事

【公共事業労務費調査】新たに能力レベル把握も/コロナ対策で説明会中止

2020-06-23

 国土交通省は、次年度の公共工事設計労務単価を決めるため毎年10月に行う公共事業労務費調査について、本年度は新型コロナウイルスの感染拡大防止措置として基本的な対策を徹底しながら実施する。業界団体向けの説明会は書面での周知に変更、都道府県ごとに行う調査対象者向けの説明会は中止し、代替となる説明資料を9月中にホームページへ掲載する。調査自体は対面方式で「三つの密」の回避や人と人との距離の確保、マスク着用などの感染対策を図った上で行う。調査の規模や日程は例年どおりで、新規項目として建設技能者の能力評価による能力レベルに関する調査を加える。
 建設キャリアアップシステム(CCUS)と連動し、技能者の経験・能力に応じた4段階のレベル判定とレベルごとに色分けされたカードの交付が始まったことを踏まえ、本年度の調査から能力評価基準による能力レベルを把握するための記入欄を設ける。CCUSに登録済みで、レベル判定を受けている場合は記入し、カードの写しの提示も求める。
 昨年度に追加した有給休暇の取得状況および外国人材の賃金実態に関する調査、社会保険加入状況の確認は引き続き行う。
 調査は、全国の国交省および農林水産省が所管する10月に施工中の1件1000万円以上の公共工事の中から約1万1000工事を無作為抽出して実施。対象工事に従事する技能労働者の賃金を積算で使用する51職種に分類し、都道府県別に把握する。10月分の賃金が対象だが、標本が少ない38職種は9月分の賃金支払い実態も調べる。
 また依然として約3割の標本が棄却されているため、①所定労働時間が法定の週40時間以内であること②賃金支払い③従事した作業内容、就労実態などが確認可能な書類を提示できるように、あらためて整理を求めている。
 なお、国交省は本年度の調査実施に関する通知を、関係団体宛てに22日付で発出した。

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