業界記事

的確な情報提供を/国交省利根川ダム統合管理事務所・仲川博雄所長

2005-08-18

 7月1日付けで同事務所長に赴任した仲川所長に就任にあたっての抱負や今後のダム管理のあり方等をうかがった。本県への赴任は初めてだそうだが、出身地の甲府市(山梨県)と気候風土が似ており、「何か懐かしい感じがする場所」と群馬の第1印象について語る。高校時代はサッカー部に所属し、高校3年生の時、県大会で優勝し関東大会で高崎市内の高校と対戦、試合は引き分けたがコインで負けた思い出も披露してくれた。
 まずは就任の抱負から聞かせてください
大きく分けて3つある。第1は、職場環境として職員間の「和」を大切にしたい。実行力を高めるには職員の一致団結が必要であり、意思決定の段階から十分な意見交換を行い、全員が協調して取り組む姿勢が大切。
 2つ目は、施設の適正管理。管理の時代と言われて久しいが、特にダムは簡単に造れる施設でなく、既存施設のより一層の有効活用を図らなければならない。この一環として、ダムの弾力的管理を推進したい。洪水調節に支障を及ぼさない範囲で調節容量の一部に流水を貯留し、これを適切に放流することでダム下流の無水区間を解消するもので、9年度より全国7ダムで試行が開始され、関東では初めて薗原ダムにおいて実施した。また、昨年全国的に豪雨災害が多かった教訓から、洪水初期の事前放流にも取り組む。まずは、できる箇所から少しずつはじめたい。さらに、下流域のために放流警報用スピーカー、電光掲示板を避難情報等発信ツールとして、市町村へ開放し緊急時に活用いただければと思っている。
 3つ目は、一般の方々に事実を正確に理解してもらうこと。新潟豪雨の被災者に群馬大学の片田教授がアンケートを実施し、その結果を見てショックを受けた。なんと、7割以上の人がダム放流が被害の原因の一つと思っていたからだ。我々もダム事業の説明をしてきているが、こうした結果を見ると一層の啓蒙活動が必要だ。
 これまで携わった仕事で特に思い出深いのは
平成2年度は本局河川計画課の係長で「大都市における住宅宅地供給の推進に関する特別措置法」に基づく主要プロジェクトとして、首都圏外郭放水路の立ち上げの時期だった。地下50mの深い地点に約φ10m、延長6・3kmの地下放水路を建設する壮大な計画で、やりがいのある事業だった。平成14年6月に3・3kmが完成し、供用を開始している。
 今年度の事務所の主要事業を教えてください
直轄で管理している藤原ダム、相俣ダム、薗原ダムの維持管理がメーン。ダムは地形的にも厳しい場所にあり、万が一に備えて緊急ヘリポートの整備を進めており、最後の薗原ダムへの整備を進めている。また、今年度から薗原ダム支所の建替に着手する。17年度は基礎工事を行い、18年度に本体工事を実施する。この他、吾妻川の水質改善に向けてより効率的・効果的な中和処理を目指した中和処理実験施設の整備等。工事以外では、3つのダムごとに作成した水源地域ビジョンへのバックアップ。地元と連携して各種施策を支援したい。
 今後の公共事業のあり方について、どう思われますか
これからの時代は、既存施設のなお一層の有効活用はもちろん施設整備においても量的から質的整備にポイントが移行。更に、高齢化社会が進展している中、弱者である高齢者を意識したハード整備、ソフト対策が必要。緊急時の避難指示を出すのは自治体だが、我々も的確でよりわかりやすい情報提供を心がけていく必要がある。

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