業界記事

県建築士会長岡支部、米百俵精神で地方創生

2020-01-22

 新潟県建築士会長岡支部(可兒雅幸支部長)は、年4回開催する建築講座を軸に、県内学生の就職支援や地元企業の新卒雇用をサポートする支援を長岡市や県内3大学・2専門学校・3高校と連携し「学生と企業を結ぶ仲人事業」として取り組みを進めている。
 仲人事業を主幹する同支部青年員会(笠原利和委員長)は、1都9県が参加する「関東甲信越建築士会ブロック会青年建築士協議会・埼玉大会」に新潟県代表として3年連続出場。毎年採点方法が変わる中「地元と寄り添い、共に歩む」をテーマに同事業を発表し、2017・18・19年度の3年連続で優秀賞となる2位に輝いた。
 同事業は16年度にスタート。18年度から長岡市が賛同し、建築講座・新卒就職・新卒採用の3事業を同市と共催で開催することになり、長岡地域の産・学・官連携事業にスケールアップした。学生の就職支援、企業側の地元新卒者採用支援を産・学・官で連携する同様の事業は前例がなく、全国のモデルケースとして評価を得ている。
 建築講座と新卒就職支援事業の協力団体は地元長岡の建設関係団体を中心に23団体、新卒採用支援事業には3団体が参加協力。両支援事業に参加する企業は現在14社で昨年の12社に2社が新たに加わった。
 建築講座では講座ごとにテーマを設けて開催し、毎回100~200人の企業社員や学生が受講する。年間で4回講座を開き、うち3回以上参加した受講者には修了証を交付。学生が就職活動を行う際に、修了証を採用時の評価のひとつに加えるよう新潟県建築士会6支部(約750人)、県建築団体の会員企業(約230社)へ要請している。
 また各講座内では地元企業のPR時間も確保。多くの学生へ地元企業各社が魅力や事業をアピールし、長岡地域の若手労働者雇用促進につなげている。
 笠原委員長は「今年度は新たに中学生・高校生を対象にした建築講座を計画し、26日に初開催する。建設関係へ進むか分からない、将来の進路が不確定な生徒たちに講座を開くことは、すぐに何らかの結果を期待できるものではない」と強調。その上で「だが、まさにこの取り組みこそが長岡の誇る『米百俵』の精神。自分たちで地方創生する、という気概を持ち、永続して講座を開催できるよう果敢にチャレンジを続け、長岡を盛り上げていきたい」と意気込みを語った。

【写真=関東甲信越ブロック埼玉大会で3年連続優秀賞を受賞】

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