業界記事

談合再発防止対策まとまる/総合評価を5割超に/一般競争は2億円以上に

2005-08-03

 国土交通省は7月29日、一般競争入札の拡大、総合評価方式の拡大と充実、ペナルティー強化の3つを柱とする入札談合の再発防止対策をまとめた。従来、7・3億円以上の工事が対象だった一般競争入札を、9月を目途に予定価格3億円以上に拡大。その後、18年度中には2億円以上の工事まで対象とする。また、総合評価入札の採用で同省は今年度の目標を金額ベースで4割としているが、これを18年度には5割超とする。その際、技術提案の範囲拡大、評価項目の増加、技術評価割合の拡大など評価項目の充実を図る。ただ、高度な内容の技術提案評価を行う場合においては、外部の有識者を加えた総合評価審査委員会(仮称)による審査を実施する。
 対策では、今回の防止対策をまとめるきっかけにもなった橋梁談合事件のように、大規模かつ組織的な談合に対するペナルティー強化を図る。特に刑事告発や10年以内の再犯など悪質性が際立っている場合は、最長24か月間の指名停止措置とすることを明示。現行、10%だった違約金特約条項には、上乗せして5%の違約金(合計15%)を徴収する。
 今回の措置は、先日発覚した同省直轄の鋼橋上部工事発注に際の大規模な談合事件を踏まえたもの。同省では、談合発覚後、北側国交大臣の「業界ぐるみが明白で、極めて遺憾だ」との発言後、速やかに「入札談合再発防止対策検討委員会(委員長・岩村事務次官)」を設置。同時に、地頭所五男(城西国際大学経営情報学部教授)氏など5名の学識経験者をアドバイザリーグループ委員として向かえ、2か月間という短期的期間で対策を取りまとめ、同日北側大臣に提出した。
 受け取った北側大臣は「一般競争入札と総合評価方式拡大の2つで、談合をしずらくさせ、罰則強化で談合をしても徳にならないと思わせる」と対策の趣旨を説明。
 今回、大幅に拡大される一般競争入札は、9月頃を目安に現状7・3億円以上から3億円以上に拡大。来年度には、2億円以上を目指す。同省は、将来的に今後のフォローアップなどを踏まえ、拡大傾向を図る考えも示唆している。具体的な拡大数字は、全体の金額ベースで27%から59%(概ね2倍)、件数ベースでは2・3%から15%(概ね8倍)となる。これまで、一般競争の対象企業がほぼAランク企業に限られていた状況から、B・Cランクの企業にまで拡大される。
 目標数値を来年度5割超までとした総合評価方式では、価格以外の工期、機能、安全性などを総合的に評価することで、品質の向上を見込む。同方式は、今年4月に施行された「公共工事の品質確保の促進に関する法律」(品確法)の趣旨に乗っ取とり推進する。そのため、高度な技術提案の評価を行う総合評価審査委員会(仮称)には、品確法の基本方針に示された発注者OBの採用も考えられる。
 罰則強化に当たっては、指名停止措置の延長や違約金の引き上げなどのほか、競争参加資格を定める際に、過去の監督処分や指名停止措置を総合点数に反映させる。現行、3年以内に再犯した場合に営業停止処分の加重を加えているが、これを10年以内に延長する。
 その他の改善策では、入札前に指名業者が明らかになると入札参加業者間で談合がしやすいとの指摘から全入札件数の概ね5割を事後公表とする。
 入札執行段階では、工事費内訳書の点検を詳細化するほか、入札結果後の点検・監視も強化する。特に、本省には「公正入札審議委員会(仮称」)を設置。談合の疑いや入札結果の事後的な統計分析などを審議し、公正取引委員会とも連携を図る。
 一方、国交省は一連の談合事件に際し、同省職員や元職員が不正関与した情報はないものの、信頼確保を目的に再就職・早期退職慣行を見直す。
 重大な法令違反に関与した企業のほか、直轄工事受注企業への幹部職員の再就職の自粛。また、早期退職慣行の是正として、本省の勧奨退職年齢を平成15年度から19年度の5年間で段階的に引き上げる。さらに、20年度には、勧奨退職年齢を3歳以上引き上げる目標を立てる。なお、地方整備局においては、5年程度で平均勧奨退職年齢を58歳程度まで引き上げる。
 同省は、今回とりまとめた対策の実施状況を「公正入札審議委員会(仮称)」において、継続的にフォローアップし、制度の見直しや運用改善などを持続的に取り組んでいく構えだ。

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