業界記事

堰堤用道路にICT 県工事で初導入

2019-12-04

 県峡東建設事務所は県工事では初めて砂防工事にICT(情報化施工)を取り入れる。堰堤の管理用道路の整備過程で行う締め固めに採用する方向で、今後施工者らと協議を進める。県では1000㎡以上の土量がある工事を中心にICTを推奨。実績を増やし業界内の普及を促すとともに県工事での早期標準化を目指す。
 笛吹市境川町大黒坂地先を流れる、狐川の支線に整備する堰堤の管理道路整備に採用する。延長493m、全幅4mにわたり盛土やコンクリート舗装などを行う内容。土量や現場条件からICTが向くと判断した。施工は風間興業(同市)が担当する。
 県では、まずは受注者が希望した場合のみICTを適用する「受注者希望型」で実績を積み上げ段階的にICTを必須としていく方向だ。今回の工事についても同事務所と同社らで話し合い、工程のどの部分にICTを採用するか協議する。
 同事務所によると、今のところ締め固めの作業に適用する見込み。モニターなどを後付けした振動ローラーを使い、締め固めをした場所や回数が分かるというもの。国や県が目指すのは現場測量から自動制御の建機による施工、電子データによる管理まで、一連の流れ全てをICT化することだが、最初から最後まで新しい工程を踏むのはハードルが高い。締め固めだけであれば従来の工程を大きく変える必要はないため、初めてICTを使う業者にも受け入れられやすい面がある。
 ICTを使うことで締め固めの度合いを測る定期的な試験は不要になり、現場作業は従来よりスムーズに進む。1日にこなせる工事量が増え品質向上にもつながる効果が期待される。すでにいくつかの県工事に採用されており業者からの評判もいい。
 堰堤本体については2020年度から3年計画で整備する予定。大きさは高さ10m、長さ91m、コンクリート量3332・93立方mを見込んでいる。

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