業界記事

中越大震災発生から9か月/震災アーカイブス整備を/特定地区復興プラン<1>

2005-07-28

 中越大震災発生から9か月が経過した。去る22日には全村避難が続いていた旧山古志村の避難勧告が一部解除されるなど、復興への兆しが見え始めている。長岡市ではこのほど、昨年に起こった「7・13水害」や「中越大震災」からの復興に向け、『長岡市復興計画』(案)をまとめた。計画案では目標別復興計画のほかに特定地区・6地区別の復興プランを作成しており、今回から6回に渡って、その詳細について掲載する。
 同復興プランは、昨年の水害又は震災によって「長期避難を余儀なくされている地区」または「防災集団移転が想定される地区」である6地区を「特定地区」に位置付け、今後の復興方針を示したもの。このうち今回は「山古志地域・太田地区」の課題及び復興の方向性について掲載する。
 内容は次の通り。
【地区の課題】
 同地域では、長期にわたる避難生活が続く中で、これまで集落の座談会等を通じ、「かけがえのないふるさとで…もう一度暮らしたい」という願いを共通の意識として育んできた。今後は、今回の震災を悲しい歴史としてのみ終わらせてしまうのではなく、むしろ「新しい地域を創る千載一遇のチャンス」ととらえ、「夢の持てる地域社会の創造」に向けて住民と行政が一体となって取り組んでいくことが重要となっている。こうした中、道路、農地、インフラ、住宅などの復旧を精力的に進め、一日も早く住民が地域へ戻れる条件を整えると共に、住民の主体的活動が盛んな地域の自立的な発展を促していくことが課題となっている。
【復興の方向性】
 地域の復旧、復興は、住民の意向を最大限尊重して行うことを基本とし、「避難勧告の解除」は地域の安全性が確保されたと判断した場合に行う。
 復旧、復興の方針としては、まずは土地の安全対策と併せて、生活や産業の基盤となる道路と農地・養鯉池等生産基盤の復旧を進める。また、暮らしに必要な上水道、その他ライフライン、学校等公共施設の復旧、さらに適地での集落機能再生も視野に入れた住宅地の復旧に取り組んでいく。これらインフラ復旧を中心とした地域基盤の再生を前提としたうえで、さらに、震災をきっかけとした新しい夢ある地域が創造されるよう、「地域価値の向上と持続的発展」につながる取り組みを進めていく。
 <1>安心して夢を持って暮らし続けられる地域の形成
 ・安全な集落機能再生適地の選定と宅地の基盤整備
 ・低コストな中山間地型住宅(800万円程度)のモデル提示
 ・被災した住宅の耐震性の調査、耐震工事に対する費用補助
 ・地域条件に見合った罹災公営住宅の整備
 ・被災した事業所の再建に向けた融資・利子補給等の支援
 ・地域自治組織の核となるコミュニティ施設の整備
 ・自然エネルギーを利用した地域発電システム、公共施設の自家発電施設の整備
 ・ケーブルテレビや防災無線など平常時、災害時に対応した情報通信ネットワーク整備
 ・各集落地や温泉地でのヘリポート用地の確保(平常時は駐車場・公園などに利用)
 ・小学校・中学校校舎建設・整備(学校交流等が効果的に行える施設整備)
 ・少人数指導を活かしたきめ細かな教育の実施、地域社会の人々の教育現場への参加
 <2>中山間地域の生活産業の創出
 ・(仮称)(株)山古志の設立※主な事業:地域ブランド農業支援、集落宿泊施設や集落レストラン開設と運営支援、地域情報の集約と発信、地域案内人の育成など
 ・地域ブランド農産品の選定、生産体制確立、消費者と直結した販売システム確立
 ・錦鯉に関する常設展示施設、博覧会・品評会・販売会場の整備
 ・錦鯉の技術教習実施、修学旅行や総合学習の受入れ体制整備、観光客向け錦鯉体験
 ・錦鯉販売の市場調査、地域組織の強化、国内及び世界への情報発信、外国人来訪者の受入れ体制整備
 ・集落運営による宿泊施設やレストランの開設(女性や高齢者の参加)
 ・地域情報センターの整備
 ・地域案内人の育成(農業・自然体験、錦鯉などの指導者やツアーガイドの育成)
 <3>地域観光の核となる蓬平温泉の復興
 ・蓬平温泉再生に向けた旅館再建支援、温泉地へのアクセス道路及び景観整備
 ・地域観光コース、ツアーメニューの開発
 ・地域観光に関する情報の集約と全国への発信
 ・震災メモリアルパークの整備(山古志地域東竹沢地区河道閉塞現場など)
 ・震災アーカイブスの整備
 <4>生涯現役で暮らせるむらづくり
 ・地域の高齢者が関われる新たな産業創出検討
 ・小学校や中学校の授業における高齢者の知恵と経験の活用
 ・団塊の世代の定年を契機とした就農・移住に対する受け皿の整備
 <5>美しさと伝統ある地域としての持続的発展
 ・良質な集落地景観再生のための景観ガイドライン策定
 ・美しい沿道景観創出のための景観計画策定(NPOや住民による景観の整備、見晴らしポイント整備、看板や施設景観の改善実施等の支援)
 ・(仮称)棚田活用機構の設立※役割:NPOを含めた新規就農者や棚田オーナー募集、希望者への農地斡旋、耕作放棄地の買取り又は借上げ、農業機械の賃貸、体験学習の指導等
 ・闘牛場の再建、闘牛場の周辺環境(トイレ、駐車場、緑地、販売施設等)の整備、闘牛場へのアクセス道路の整備
 ・闘牛に関する情報の全国発信、闘牛の後継者育成

一覧へ戻る

14日間無料トライアルのお申し込みはこちら14日間無料トライアルのお申し込みはこちら
03-3823-6006【平日】10時~18時
エリアカテゴリー
業種で探す
土木
建築
電気
管設備
業務委託
その他
発注機関で探す
国(関東)・法人・民間など
茨城
栃木
群馬
埼玉
千葉
東京
神奈川
新潟
山梨
長野