業界記事

適正な落札水準を規定/報告書まとめ自民党等へ陳情

2005-07-21

 全国建設産業団体連合会(田村憲司会長)以下・全国建産連はこのほど、適正な落札価格水準を規定した「公共工事の落札価格の適正な水準とこれを確保するための方策について」の報告書をまとめ、自民党および国土交通省に陳情した。
 同報告書には、公共工事における落札価格の適正な水準とは「優良建設業者が適切な利益を享受することを可能とする水準」と規定。
 また、会計検査院の「予定価格の90%以上の最低制限価格の設定について、不当事項である」との指摘や、一部オンブズマン等の言う「落札率90%以上の工事は全て談合とみなす」といった業界側からみれば「暴論」とも言える主張等に対し、断じて容認することはできないと明言した。
 さらに、今後の方策として<1>技術・技能と経営に優れ、かつ地域の実情に詳しい建設業者が参加(絞込み)及び落札することを可能とする入札契約制度の実現<2>入札時の設計図書の不備の是正と設計変更の適正化並びに安易な工期延長の回避<3>予定価格及び最低制限価格の事前公表にあたっては不良不適格業者の排除のための内訳書の提出を同時履行<4>低入札価格調査の際の工事内訳書(単価記入)への下請業者名及び下請業者からの見積書の添付の義務化<5>発注者支援体制の確立<6>企業自らのコスト把握の積極的取り組み――の6つを提言している。
 陳情の際、奥田和男副会長は「来年度は税収が上がる予定にも係わらず、政府は公共事業予算の削減方針を打ち出している」と指摘するとともに「国の公共事業予算が減少すれば、地方では破綻に追い込まれる地元建設企業が、さらに増大する」と疲弊する地方の現状を伝えた。
 一方、全国建産連は平成16年5月に「ダンピング排除のための対策について」の報告書を取りまとめ、国土交通省のダンピング排除対策等にも反映され、関係方面から高く評価された経緯から、引き続きダンピング排除対策に取り組むため、平成16年7月に田村会長自らが委員長となり、学識経験者を交えた「公共工事適正価格等検討特別委員会」を設置。約10か月間に及ぶ議論の末、同報告書をまとめた。
 委員会では、各メンバー県における低価格入札状況・工事採算状況等の分析、国交省の打ち出した「いわゆるダンピング措置」の都道府県及び市町村での実施状況などの調査するとともに、低入札価格調査制度や公正取引委員会の考え方などについても検討を行った。
 その中で、公取委が不当廉売の考え方として「工事原価(直接工事費+共通仮設費+現場管理費)」を下回るかどうかが基準としていたが、これは実行予算上の問題であり、予定価格(積算上)の観点では何も触れていないため参考にはならないと明記した。
 また、落札価格の適正な水準とは、適正な施工の確保と技術・技能と経営に優れた建設業者の持続的発展を図るため、適切な利益を享受することを可能とする水準であると示した。その上で、少なくとも発注者の工事費積算上は一般管理費も、ある程度確保できる水準が、適正な水準と言える結論付けた。
 今後、全国建産連は、国及び都道府県などの行政機関などにも配布するほか、これをもとにダンピング排除に向け、各関係機関への陳情・要望活動などを積極的に展開していく。

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