業界記事

下野市、旧国分寺西小を地域拠点化、ボルダリングや作業所集約

2019-09-10

 下野市は、旧国分寺西小学校利活用事業(川中子3278)に着手する。市内に分散する老朽化した公共施設の集約化を図り、世代や障害の有無を超えた人々が集う地域交流拠点に再生を図る。10月をめどに建物改修基本設計や法規制対象外のボルダリング設置工事を発注する。2020年度は県の開発審査会に諮り、承認後に着工する。21年度の完成を目指す。
 国分寺西小は3月末、児童数減少に伴う複式学級を解消できず国分寺小と統合再編の道に進んだ。64年の歴史に幕を下ろしたとはいえ、役目を終えた学校施設は地域の人々の愛着が深い。地域活性化の視点に立ち、跡地利活用基本計画を策定した。
 市街化区域に立地するため、学校以外の用途に利用する場合は都市計画法の開発行為や建築基準法の用途変更が不可欠。規制のクリアに向け、浸透桝や柵の設置、渡り廊下の撤去、排煙設備設置、避難誘導灯設置、バリアフリー化工事を予定している。
 敷地面積は1万2972平方m。南校舎はRC造2階建て延べ1361平方m、北校舎はRC造2階建て延べ856平方m、体育館はS造平屋建て延べ821平方m、給食棟はS造平屋建て延べ230平方m。建物群は耐震基準を満たし、大規模改修は不要。
 計画では①障害福祉支援②ヒストリールーム(旧国分寺西小の歴史紹介)③地域活動支援④文化財収蔵庫⑤行政文書庫⑥スポーツ・健康づくり-機能を持たせる。多世代市民の利用を見込むだけに、駐車場やトイレの配置を考慮。ユニバーサルデザインに配慮する。
 南校舎には就労継続支援B型作業所「すみれ」「なのはな」の別々の場所に立地する2施設を移転するほか、ヒストリールームを設置。北校舎は文化財収蔵庫と行政文書庫とする。市内の発掘調査出土品や民俗文化財の収蔵、行政文書の保管は既存倉庫が満杯状態。
 給食棟はコミュニティセンターに活用する。新たな交流の場を設け、文化財関連講座の開催や市社会福祉協議会との協力関係を検討する。敷地内に立地するS造2階建て延べ172平方mの複合施設(児童館、学童保育室等)との連携を強化する。
 体育館にはボルダリング施設を導入する。高さ4m、幅8m程度の垂直型。カラフルな色遣いの石の配置変更により、難易度の調節が可能。設計はフケタ設計(宇都宮市)が担当。当初予算で設置工事費1895万3000円を措置した。指定避難所機能は維持する。
 9月補正予算案には測量調査委託(現地測量、境界測量、土地利用図作成)643万5000円、調査設計委託(事前協議、実施設計)547万8000円。改修基本設計(事前協議資料作成、概算工事費積算)329万6000円を配分した。

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