業界記事

8月上旬にプロポ公示/総事業費150億円超、DB方式で/春近発電所大規模改修

2019-07-10

■地元企業参画なら加点評価
 伊那市東春近にあるダム水路式発電所「春近発電所」の大規模改修を計画する県企業局は、8月上旬にも事業者の選定手続きを開始する。現在、発注方式などを検討中だが、選定方法は公募型プロポーザル方式、発注方式は設計・施工一括発注方式(デザインビルド方式)とし、JV構成企業や協力企業などに地元企業が参画した場合には加点評価する考え。優先交渉権者の決定・契約は2020年3月の予定。総事業費150億円超を見込む大型事業がいよいよ動き出す。
 春近発電所の最大出力は2万3600kW、年間発生電力量は約1億kWhで、企業局電気事業の約25%を占める。1958年の運転開始から約60年が経過し、老朽化が進展していることから、再生可能エネルギーのシンボルとなる県電気事業の拠点となる施設を目指し、大規模改修する。

■工事期間は21~24年度
 改修計画によると発電所と変電所は全て更新する。高遠ダムから取水した水を貯める「上水槽」~発電所までの水圧管路(延長約510m、鋼管φ2.6~3.2m)も全部更新する。天竜川への放水路(暗渠隧道、延長約820m)は補強での対応とする。工事期間は21~24年度の約4年間を想定。25年の運転開始を目指す。総事業費は158億4000万円を見込む。
 現在、外部有識者を交えた検討委員会を組織し、発注方式や募集要項を検討しているが、基本方針案として◇設計・施工一体型発注の採用◇公募型プロポーザル方式により事業者を選定◇地元企業の積極的な事業参画を図るため、JV構成企業や協力企業等として参画した場合に加点評価―することが決まっている。7月24日に開催予定の次回委員会で募集要項案や環境評価基準案を検討する。
 今後のスケジュールは、8月上旬にプロポーザルを公示し事業者募集を開始。10月上旬に現地説明会を開く。提案書の提出期限は12月下旬で、翌年1~2月にかけて技術対話や提案審査を実施した上で、3月上旬に優先交渉権者を選定。年度内に契約を結ぶ。再生可能エネルギー固定価格買取制度(FIT)は、21年度以降価格が下がる可能性があることから、現行制度の適用に間に合うよう20年度下期にはFIT申請を行う。

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