業界記事
今年度から第1期着工/秋口以降に園路等発注/新府城跡保存整備
2005-06-28
韮崎市は、新府城跡保存整備事業で今年度から第1期工事に着手する。今年度は、初弾としてエリア内の園路工の一部に着工する予定で、発掘調査の進捗状況を見ながら、秋口以降の工事発注となる見通し。
保存整備の対象となるのは、国の史跡指定を受けている中田町中条地内の七里岩山中の約26haにある同城跡地のうちの約4・5ha。市は平成7年には市民や学識経験者らによる保存整備委員会を設置し、同跡地の保存、整備を検討。また、同跡地を市有地化し、地中埋まる構造物の現存状況などの基礎データを収集。13年度からは城の構造などの全容を解明するため、本格的な掘削調査に着手、昨年度までに基本計画を策定している。文献などよると同城は、石垣を用いない平山城で、堀や防塁などを備えた武田氏特有の城と推定され、これら史跡を保存、復元しながら、史跡公園化する計画。
基本計画によると、第1期工事は今年度から23年度を計画期間に、同跡地に残る搦手、帯郭、井戸、堀の修景整備や当時の城内通路を復元した園路等の整備、木橋や門などの復元などの内容を主に予定。また、史跡以外の場所にガイダンス施設の建設も計画している。同事業費には8億円程を見込む。今年度予算については工事費4946万4000円を計上している。また、第1期整備の完了後、第2期工事の計画内容も具体化していく予定となっているが、内容は現時点では未定。
なお、同保存整備に係る実施設計業務は、歴史環境研究所(埼玉県南埼玉郡白岡町小久喜873-2)が担当している。
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