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東海村の(仮称)歴史と未来の交流館建築工/規模2835㎡、建築関連費は15・8億円

2019-04-09

 東海村が(仮称)歴史と未来の交流館の建築工事をいよいよ発注する。6月議会で工事契約議案の上程を目指しているため、4~5月に工事を一般競争入札で公告する予定。建物の規模はRC造(一部S造)2階建て、延べ2835・6㎡(あずまやを含む)。電気・機械・外構や展示制作の委託費などを含む建築関連費は15億8900万円を試算する。
 同施設は「歴史と未来の交流」をテーマとする生涯学習の拠点施設。2013年に基本構想を策定し、15年に用地を取得した。16年11月から㈱梓設計(東京都品川区)が基本設計に着手。19年3月に実施設計がまとまった。
 建設地は村松藤ヶ作768-38で、敷地面積は6676㎡。旧中央公民館や東海高校が周辺に立地している。敷地の造成工事は18年度に㈱大興建設(東海村)が実施。
 施設は展示室や収蔵庫などの「歴史博物館ゾーン」、多目的室や会議室などの「子ども未来館ゾーン」、来館者の共用区間でキッズペースなどを配備する「交流・共有ゾーン」、自然体験や屋外ワークショップができる「屋外広場ゾーン」に分けられる。来館者が利用するエリアはすべて1階に配置。2階には収蔵庫を設ける。建物の構造は、大屋根を含めた建物前面側はS造、後面側はRC造。床面積は1階が2143・9㎡、2階が641・3㎡。
 災害時の対応を考慮して共用部は吊天井を削減。授乳室や多目的トイレの設置といったユニバーサルデザインへの配慮、重力換気の採用や既存樹木の活用など循環型社会への対応も考慮する。
 電気設備はLED照明器具を採用。無駄な照明電力を抑えるため人感センサーで照明制御する。多目的トイレには緊急呼び出し設備を設置する。利便性向上のため外部イベントスペースに屋外コンセントを配置する。
 空調設備は、収蔵庫や展示室では恒常恒温パッケージ型空調機による単一ダクト方式とする。天井の高いエントランスや多目的室などでは効率的に空調できるパッケージ型空調機による床吹出空調方式を、一般の居室や事務室では部屋ごとの運転・制御が可能な個別分散空調を採用する。
 外構は内部の活動との連携した利用も想定した屋外広場として整備。保存した既存樹木を生かしながら、回遊性のある歩道や道路沿いの散策路を設置。また敷地内に設置するあずまや(A50・4㎡)には、かまどや流しを設けることで屋外炊事体験を可能とする。
 事業費は本体工事に14億8995万円、展示制作に9905万円、工事監理に5401万円、備品購入に1億8400万円を設定。維持管理費は年間3142万8000円を試算し、このうち警備や保守点検、清掃、植栽管理などの委託費は1929万8000円を見積もる。
 整備スケジュールは、6月議会で本契約締結後に建設工事に着手。同時に展示制作も進める。建築工事は20年12月の完了を予定し、21年4月から一部供用を開始。同年7月の開館を目指す。
 なお村では建設工事と並行して、文教駐車場整備事業も進める。旧中央公民館を解体して、跡地を駐車場として整備する。19年度は旧公民館解体に向けた実施設計と整備計画の策定に着手する。

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