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甲府市校舎などリニューアル 小中学校で工事予定も
2019-02-08
甲府市は小中学校のリニューアル工事を計画している。想定していた国の交付金が付かず補正予算を待っている状況が続き、市担当者は「3月上旬まで待ちたい」と話す。
本年度の当初予算には工費など(屋内運動場を含む)約6億円を計上しており、仮に国の補正が付かなければ市の3月議会で減額すると見られる。
工事の実施について建築営繕課は「補正が付くのかどうか現時点では不透明。付かなければリニューアル内容を検討しないとならない」と頭を抱える。
市のリニューアル工事は本年度で4年目。期間は7カ年から10カ年で設計委託を含めると総事業費は68億から69億円に上ると想定している。
本年度に工事を予定しているのは小学校校舎で「湯田Ⅱ期」(設計は中沢一級建築士事務所)と「新田Ⅱ期」(庁内)。中学校は「西Ⅱ期」(巧設計室)。
校舎によって工事内容は異なるが、屋上防水、外壁クラック補修、内壁、床改修、サッシ取り換え、省エネタイプの照明、トイレのドライ化(ビニールシート張り替え)など主になる。
一方、小学校の屋内運動場は「千代田」(吉野聡建築設計室)。中学校は「城南」(地建工業)のみ。
工事内容は校舎と同様に、屋根と外壁、照明のLED化、トイレなど。床については一度塗装を剥ぎ、再塗装をする。
小・中学校のリニューアル工事は、建築年数がおおむね25年以上の校舎や屋内運動場などを対象に機能回復に向けて改修するもの。毎年5月から7月ごろに建築主体と電気設備、機械設備の3分離で工事発注されることが多い。1月に市長選があったため例年に比べ発注時期も不透明だ。
学校施設の長寿命化工事は財政負担の軽減を図るともに、子どもたちの安全性や防災性、防犯性など良好な施設環境が確保できるため、市としても早急な整備が求められる。
【写真=工事が待たれる新田小校舎】
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