業界記事

茨城県建設業活性化指針-その2-

2005-04-27

 茨城県建設業活性化指針
茨城県土木部
【県内建設業を取り巻く環境変化】
 建設業のこれからを見据えた場合、社会の環境変化から大きな影響を受けることが予想される。ここでは、建設業の将来に大きな影響を及ぼすと考えられる社会環境の変化について、具体的なデータを元に示す。
◆人口減少社会がやって来る。
 様々な産業分野で、今後の潮流は180度変わる。全国的にも、茨城県においても人口は既にピークを迎え、高齢化とともに今後は年々人口が減っていく社会を迎えようとしている。それに伴う建設業への影響が予想される。
 これまでのように、毎年税収が増加し、それに伴って毎年公共事業が必要になるという社会の構造自体が、すでに過去のものとなっている。
◆建設投資の伸びは望めない。
 国は、一般政府の支出規模の対GDP比率を2002年度の水準を上回らないようにする方針を打ち出している。これに伴い、公共投資は費用対効果に応じて重点的かつ効率的に支出されることになる。
 (財)建設経済研究所の試算では、建設投資と維持補修を合わせた建設事業費は、2000年度87・7兆円、2003年度72・2兆円から、2010年度、2020年度には最高でも74兆円程度、場合によっては61兆円程度まで落ち込むと予測している。
 茨城県では、県北地域の常陸那珂港整備やサイエンスフロンティア21構想推進事業、県央・鹿行地域の百里飛行場の共用化や東関東自動車道水戸線の整備、県南・県西地域におけるつくばエクスプレス沿線地域のまちづくりや圏央道の整備などの大規模建設事業を進めている。また、全県的には、広域的な幹線道路や合併特例債を活用した市町村道の整備を着実に進めることとしている。
 しかし、社会経済状況の変化や財政面の制約の中で、整備手法や費用などの戦略的な見直しが求められており、各事業の実現時期は不透明である。
 県も行財政改革で、事業見直し、公共投資の縮減と重点化により歳出削減を図ることととしている。
 もはや数々の事業が組まれ、公共投資が伸びることは望めない状況にある。
◆市町村合併で公共事業の発注者が減少する。
 地方分権により、住民に身近な行政を行う市町村はますます行財政基盤を強化する必要があり、県内においても平成17年2月28日現在で新生6市町が合併済み、19地区48市町村が協議に入っている。
 このことを建設業の立場から見た場合、プラスに働く要因とマイナスに働く要因の二つが混在している。
 プラスの要因は、19地区において合併特例債を使った市町村建設計画が進行中であり、その多くは公共施設整備に充てられることである。
 マイナスの要因は、合併の狙いが行財政基盤の強化であることから、今後の行財政運営がこれまで以上に効率的に行われることになり、公共事業の発注も絞り込まれる可能性が高くなることである。
 一時的には合併特例債を使った社会資本整備が見込まれるものの、長期的には合併後の市町村にこれまで以上の発注を期待することはできないと見るべきであろう。
◆県内の公共投資は減少傾向。
 県内の地区別公共投資の傾向は、1998年度(平成10年度)には5地区合計で3559億円あった投資額が、2002年度(平成14年度)には2383億円まで減少しており、特に県北地区での減少が顕著である。それ以外の地区においても鹿行地区以外は各地区とも減少傾向にある。
 これらの地区におけるプラスの変動要因としては、先に述べた国、公団、県等が抱えるプロジェクトの推進状況と、市町村が行う合併特例債をつかった整備計画が考えられる。
 しかし、各プロジェクトの進捗は財政状況に大きく左右されるものであり、市町村が合併特例債によって公共施設の整備を行うことは、従前の国補事業よりは補助が手厚いとはいえ後年度に負担を残すことには変わりがない。
 したがって、合併特例債により整備する分、既存事業を減少させることも考えられ、大きなプラス要因とは考えにくいといわざるを得ない。
 本県建設業が目指すべき方向
 国土交通省は、「建設業の再生に向けた基本指針」(平成14年12月19日)において、今後の公共事業削減の影響を強く受け、建設業の淘汰、再編は避けられないという前提のもとに、<1>不良・不適格業者の排除の徹底<2>経営革新の推進<3>企業間連携の促進<4>中小・中堅建設業の事業再生支援<5>セーフティーネットの整備-等を進めることとした。
 本章では、こうした考え方を踏まえ、特に建設業者が取り組まなければならない課題である「経営革新」「企業間連携」等について提言を行う。
 また、それらに先立ち、「公共事業不要論」等、建設業に対する社会的評価が低下している状況に鑑みて、個別企業だけでは取り組みが不可能な建設業界全体のあり方についても提言を行う。
【建設業界に求められる3つの変革】
 <1>魅力ある産業・職業へ高める。
 <2>適切な競争体質を構築する。
 <3>新しい建設業モデルを構築する。
【建設業者が目指すべき3つの方向】
 <1>自社経営の一層の強化(経営管理の見直し、企画提案力の強化)。
 <2>連携・統合による経営強化(企業合併等の選択、共同化・協業化の選択)。
 <3>新たな収益源の確保(建設業関連分野への進出、非建設業分野への進出)。

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