業界記事

地域防災力の再構築/危機管理行動計画策定も/総合的な豪雨災害対策

2005-04-25

 国土交通省の豪雨災害対策総合政策委員会は18日、「総合的な豪雨災害対策の推進」に関する最終提言を北側一雄国土交通大臣に提出した。提言では、治水計画と適合した土地利用への誘導や市街化地域での破堤氾濫の最小化を始め、防災施設能力を超える河川の氾濫などが発生することを念頭に置き、防衛、警察など関係機関と協力して国と地方自治体が危機管理行動計画を策定するなど、「自助、共助、公助のバランスのとれた地域防災力の再構築への本格的支援」と「ソフト対策とハード整備が一体となった減災体制の確立」などが対策の大きな柱になっている。
 提言の概要は次のとおり。
[早期に災害安全度を高めるための防災施設などの整備の質的転換]
 これまでの治水対策は、防御される氾濫域の将来の土地利用のさまざまな可能性を考え、現在の土地利用に関わらず、ほぼすべての河川の区間で同様の安全度を確保すべく、連続した堤防を築造する手法がとられてきた。
 しかし、集中豪雨の頻発などを踏まえ、災害に対する安全度を確実かつ早急に向上させていく必要があるため、今後は、氾濫域内の土地利用状況などを踏まえ、守るべき対象を明確にして、効果的・効率的な整備を進めることが重要である。
[危機管理行動計画の策定]
 これまでは、計画規模の外力に対して被害を発生させないよう施設整備を進めてきたが、自然現象を対象にする以上、施設能力を超える外力が発生する可能性がある。その場合でも壊滅的な被害が生じないよう、危機管理体制をあらかじめ構築する。
 特に、利根川、信濃川、淀川などの大河川が破堤氾濫した場合には、被災地域が極めて広域にわたり、甚大な被害により社会経済活動に非常に大きな影響を与えるため、関係機関は一体となって国家的観点から大河川の氾濫時の危機管理行動計画を策定する。 
[迅速かつ確実な情報の収集・伝達のための体制整備]
 河川管理者などは、それぞれの必要性に応じ、全体の状況を迅速に把握できるよう、固定カメラの設置、移動カメラの配備、人工衛星の活用を含む上空からの観察撮影など、画像情報の収集方法の多元化を含む情報収集体制の充実を図る。
 洪水到達時間が短く、水位などの情報の迅速な収集・提供が求められる中小河川においては、河川管理のIT化を図る。浸水が想定される地域の住民に対して確実に情報が伝達されるよう、河川管理者は各種水位情報をリアルタイムで公表する。
[地域防災力の再構築]
 現在の水防工法は旧来からのものが大半であるが、少人数や未経験者でも的確な水防活動が行えるよう、水防技術の向上を図る。また、水防資器材の備蓄状況について全国的な総点検を行い、十分な水防活動ができるよう改善を図る。
 一定規模以上の地下空間における避難誘導体制を構築するため、地下空間の管理者などに対して、洪水・高潮時の避難確保計画の作成を義務づける。
[防災教育の推進への支援]
 水害などの緊急時に住民が主体的に行動を起こせるよう、各種災害の性格とその危険性を知り、災害時にとるべき行動を知識として身につけておくことが重要である。そのための防災教育が体系的に実施されるよう、河川管理者などは関係機関と連携し、学校教育、地域ごとの学習などさまざまな場面における支援を展開する。

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